最近に限ったことじゃないけれど、Amazonでやらせレビューが多いことは有名だ。
特によく言われているのが、Amazonで中国人セラーによるやらせレビューが横行。
そのやらせレビューの内容を大まかに言えば、
「自店の商品をべた褒めして五つ星」
「他店の商品をとことんディスって一つ星」
となるだろうか。
こういう出品者から間違って商品を買ってもトラブルが見込まれるだろう。
しかしながら、Amazon側でもわかってはいるんだろうけれど、 今のところAmazonに抑制の動きはなさそうだ。
だとしたら、もしもこういう通販で賢く買い物をし続けたいと願うなら、自分たちで何とか防御策を考えるしかない。
そこで、こうしたやらせレビューから賢く身を守る方法を3つ、お伝えしてみよう。
やらせレビューのチェッカーを使う
そこで一番簡単な方法として、Amazonで横行しているやらせレビューをすぐにハッキリとチェックできるツールがある。
それがやらせレビューのチェッカーだ。
具体的には次の3つのチェッカーサイトがある。
どれもサイトを開いて買おうかと思っているAmazonの商品サイトのURLをコピペして、やらせレビューがどれほど多いのか、その危険度を知らせてくれるという、とても簡単な仕組みだ。
それぞれ説明してみよう。
【1.サクラチェッカー】
日本発のAmazon向けに作られた、やらせレビューチェッカー。私(吉野)もよく使用しているやらせレビューチェックサイトで、特に小物の家電製品やスマホ・PCアクセサリのレビューチェックによく使う。
使い方は至って簡単だ。気になるAmazonの商品サイトURLをコピーして、下のさくらチェッカーサイトの窓にペースト。
そして右横の「GO」ボタンをクリックすれば良い。
これで見ると、やっぱり中国系らしい商品のレビューが特に酷くて、毎回のように「サクラ危険度」がハンパない商品が多いようだ。
ちなみに、私は評価の欄に「Amazonよりかなり低いスコア」とか「危険」とか出てきたら買わないことにしている。
ただ、それでも過去に買ったことのある商品には、Amazonのやらせレビューらしい書き込みが多いにもかかわらず自分的に良いものもある。
実際、購入して何年も使用している商品だってあるから、それは一応お伝えしておきたい。
とにかく他のAmazonやらせレビューチェックサイトと違って日本人による開発サイトなので、気持ち的にも安心できると思う。
【2.FAKESPOT】
これに対して、米国Amazonで利用されているやらせレビューチェッカーとして、FAKESPOTというのがある。
使い方は上のさくらチェッカーとほとんど同じで、Amazonのレビューと同じく星☆による5通りの評価(A〜F)になっていてわかりやすいのが特徴だ。
Aが最高の五つ星で、Fが最低の一つ星になる。
このチェッカーの信頼性も高いようで、だからひとまずは五つ星のA、四つ星のBを選んでおけば良いかも知れない。
残念なことに、このチェッカーは米国Amazonの専用で、日本には対応していない。
私も日本のAmazonで見かけた商品のサイトURLをペースとして使ってみたけれどエラーになってしまう。
ただ、逆に日本から米国Amazonの商品を輸入で買いたいと思った人は、力強い味方になるだろう。
【3.ReviewMeta】
これに対して、日本はもちろん、米国その他のどの国のAmazonサイトでも利用できるのがReviewMetaというチェックサイトになる。
しかも「さくらチェッカー」や「FAKESPOT」と異なり、やらせレビューなどのインチキを排除した後の、いわば「正しい商品評価」を示してくれるという優れものだ。
もちろんこれまで米国の各紙によっても取り上げられているので、信頼性も強い。
使い方は基本的に上の2つと同じで、上記のReviewMetaサイト画面上で商品URLを検索窓にペーストし、「GO」ボタンをクリック。
注意
ただ、初めて利用する際には英語で
「ReviewMetaはAmazonのレビューを分析するためのツールです」
「その分析は評価に対するのみであって、事実をお伝えするものではありません」
などという、注意書きのポップアップ画面が出る。
このときは自己責任になるけれど、下の赤ボタン「理解しました、同意します」をクリックで大丈夫。
そうすると、やらせレビューの混じったAmazonの評価とともに、その やらせレビューを削除した割合(%)、そして調節後の(正しい)レビューが横並びで現れてくる。
要はこの調節後のレビューを参考にして商品購入を考えていけば良いわけだ。
さくらチェッカーとReviewMeta の比較―実際に商品を比較してみたら驚きの結果!?
というわけで、少なくとも日本のAmazonで商品を購入しようとすれば、さくらチェッカーとReviewMetaをチェッカーとして使うこととなる。
そこで、この二つのチェッカーを使って、あるAmazonサイト上で評価が「星5つ中の4.4」とあるモバイルバッテリーを試した。
そうしたところ。
まず、さくらチェッカーで、何と「星1つ、1.93/5」「危険Amazonよりかなり低いスコア、『さくら度90%』」と出てきた製品があった。
一方、同じ製品をReviewMetaで調べると、「調節後のレビュー」として「星4つ、4.6」と出てくる。
つまり、言ってみればこの二つのチェッカーでは評価が「真逆」だ。
私もこの結果には驚いた。
本当にこの二つ、どっちを信じれば良いのだろうか?
機能の違い?「やらせレビューを叩く専門」と「やらせレビュー抜きの評価」
ただ、これは二つのチェッカーの機能の違いと考えられるだろう。
さくらチェッカーはあくまでもやらせレビューの有無、多さに的を絞っているようだし、それに対してReviewMetaというのは、そういう不自然なやらせレビューを全て抜き取った上で、商品の正しい評価を考えていく、ということになる。
これらを二つ、どちらに優劣を求めれば良いのか、私自身も悩むけれど、あとは利用する人たちが、それぞれに判断するしかないかも知れない。
ちなみに、私自身はサクラが多すぎる商品というのは、たとえそれらを抜かした後で正しく評価ができたとしても気持ちが悪い。
そして、自国である日本のAmazonに特化して、きめ細かな評価を下している感じがするので、ひとまずだがさくらチェッカーに頼ってみたいと思っている。
おわりに−他の通販サイトを利用する&やらせレビューだらけのジャンルは避けるのもアリ
そういうわけで。
Amazonを利用する時、頼みになりそうなチェッカーがあるのを知っている人はまだまだ少なそうなので、代表的なやらせレビューのチェッカーをお伝えしてみた。
でも、もちろんこれらを使っても100%安全にAmazonで買い物ができる保証はないわけだし、繰り返すけれどこうしたチェッカーの評価が低かったりしても、個人個人で良いと思う商品だってあるから、それはお伝えしておきたい。
ただ、それでも怖いと思う方は、これも確実とは言えないけれど楽天など他の通販サイトを利用するのも手だ。
またやらせレビューがとりわけ多いジャンル、例えばスマホやパソコンのアクセサリとか、小物の家電製品などの商品は通販で買うのを避けるとかするのも良いだろう。
通販で簡単に買い物ができるようになってきているけれど、それだけに落とし穴も多い。
十分に注意して買い物を楽しんでいただきたい。
吉野博耶(よしのひろや)