ノロウイルスに感染したら出勤停止!
会社や勤め先ではこうなっていることも多い。
また学校でもある日数を休むよう指示されたりする。
だが、実際ノロウイルスに感染して発症後、どのくらいで完治するのか、その日数についてはあやふやなところがある。
要するにふつう完治というと、それ以上周囲に感染させる危険がない、と含めることが多いからだ。
だがはっきりいって、症状が楽になっても、外出したりしてしまうと周囲に感染する事があるらしい。
そんなバカな!
と思われる方も多いと思うが、どうやら根も葉もないことではないらしいのだ。
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ノロウイルスが完治するのは感染後、5日ほど
ノロウイルスに感染するとウイルス性胃腸炎というのにかかる。
一般にいわれているのは、ノロウイルスに感染した時にはすぐに症状が出るというわけでなく、1~2日ほどの潜伏期間がある。
その後感染特有の症状が現れるのだ。
発熱、下痢そして激しい嘔吐が特徴的な症状だが、従来では子供や老人など体力のない年齢層が重くなりやすいといわれ、それ以外の成人は比較的かるい症状になるとされていた。
だが今年は特に新型のノロウイルスが蔓延しているといわれ、これに感染すると大人でもかなりきつい症状が現れるという。
私の周囲には幸いそんな新型のウイルスに感染した友人などはいないが、従来だったら生ガキを食べて感染したなどという話も多かったのに、新型はそんな生食をしなくともかかってしまうようだ。
新型の方が大変強いといえるだろう。
で、こうした症状が2,3日続いた後、改善し、それで医師から完治の診断を受ける、というルートになる。
だから潜伏期間と合わせれば、完治まで5日、長くて1週間くらいというところだろう。
ノロウイルスに完治した様に見えてもその後しばらくの間はウイルスを保有している
だが話はこれですまない。
ややこしいことに、自分で完治したと思っても、他に感染させてしまうというケースがあるのだ。
どう言うことかというと、症状が改善、つまり完治したように見えてもその後しばらくの間、体内にウイルスが生息している状態が続くというのである。
その期間は一般に最低でも一週間、長ければ3週間くらいの期間体内にウイルスが残っているという。
要するに、完治したというのはあくまでも自身の思い込みに過ぎない、ということだ。
ということは、結局のところ
・医師から正式に完治と診断されるまで他へ感染させる可能性はある
ということで、その期間についていえば、
・発症、改善後にウイルスが体内から消えるまで、大体2~4週間
くらいは、危険ということになるだろう。
こう考えれば、医師の診断を受けて完治した証明が受け取れるのはその後になる。
ちなみに、感染直後の潜伏期間では他への感染はないので、これは安心材料だ。
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ノロウイルスに感染しても出勤停止や出席停止の期間は定められていない
ややこしいことに、ノロウイルスに感染して症状が現れても、何日間の間出勤停止や欠席しなければならないか、法律では決まっていない。
だからたとえば、私には友人で小学校に通う子供を持つ母親がいるのだが、その子が感染して発症した時、完治しても他にうつる可能性があるということを知っていたため、どのくらいの日数を休めばよいのかわからなくて困る、とこぼしていた。
今年のことではないのだが、彼女の話によると3日ほどの間子供の熱が下がらず、何度も吐いたり下痢をしてたいへんだったようだ。
しかも子供の世話をしている内に自分も子供からノロウイルスをもらったという。
幸い新型のウイルスではなかったから彼女自身は軽症だったようだ。
もちろん企業や学校の中には内々に休む一定の日数を決めているところもあるのだが、いずれにしても医師の診断がない限り、
完治したように思えても周囲に感染させる可能性がある
ということは押さえておくべきだろう。
基本的にノロウイルスは新型も含めワクチンがない状態で、特効薬も存在しない。
病院へ行っても対症療法しかない、というのが現状だ。
そして感染力が強く、患者の糞便や嘔吐物を処理する時、誤って手などに付着すると、それだけで感染する可能性が生じる。
しかもそうした際、石鹸などで手洗いするだけでは除菌することが難しいとまでいわれているのだ。
だからもしも感染して症状が現れたら、完治まで一週間ほどは自宅で安静にし、その後も2次感染にならないよう2,3週間の間は十分注意する必要があるだろう。
ただ、インフルエンザでもそうだし、こうしたウイルスというのを年ごとに見ていくと、なんだか年々強力になって行くような気がする。
ノロウイルスの新型でも、従来のように子供や老人だけでなく、大人も相当重い症状が出るというし、今後もまた新しいタイプのウイルスが出てきたりして、結局出勤停止や学級閉鎖は無くならないのかも知れない。
そんなイタチごっこが延々続くように思えてくるのだが、どんなものだろうか?
(一ノ瀬絵美)