ワセリンが髪のお手入れに使える、しかも使い方しだいで頭皮のケアにも素晴らしい効果がある。
意外に感じる方もいるかもしれないけれど本当のことだ。
ワセリン自体、保湿剤としてスキンケアに使われることが多い。
そしてやっぱり使い方しだいで、乳液や化粧水などよりも効果的な場合があったりする、いわばコスメの万能薬でもある。
また、髪というもの自体、もともとは皮膚の一部が変化したものだ。
だから使い方をちょっと変えれば大丈夫というのも道理になる。
ではそういうワセリン、どういう使い方をすれば髪の手入れやダメージのケアに役立つのだろうか?
特に強い日差しや紫外線で肌とともに髪が日焼けしやすい季節はぜひ知っておくべきお手入れ方法だ。
それを語ってみたい。
髪への使い方はこれがベスト!
ワセリンはもともと石油から作られている保湿剤として肌に使われていることが知られている。
けれど、髪も皮膚が変化したものだといえばだいたい使い方は同じコンセプトになる、と言うのはおわかりだろう。
つまり髪が乾燥したり、ホコリなどでダメージを受けてぱさついてしまった時にワセリンを使えば良い。
ワセリンの種類は色々あって説明を後回しにするけれど、まずここでは「白色ワセリン」がオススメだということだけをお伝えしておきたい。
使い方は2つのシチュエーションに分けられる。
まずはシャンプーする前。
シャンプーした後に少量、ドライヤーを掛ける前に髪に塗る。
塗りすぎるとギトギトしてしまうから、本当に少なめで良い。
理想的には米粒大を一つ、髪の先に付け回す程度になる。
そしてその後ドライヤーをかけるのだが、こうすることでドライヤーの風によって水分が過度に抜けてしまうのを防ぐことができる。
また、ワセリン自体はそういうわけで多少粘着性があるから、使い方をちょっと変えて心持ち多めに塗り込むことで整髪も兼ねてくれる。
このときは、少しずつ量の加減を確認しながら塗ることがコツだ。
そして次は塗ったワセリンを落とす時。
はっきり言って単にシャンプーでは落ちにくい。
これが手間といえば手間なのだが、もともと石油からできている物質なので、同じ油分を使えば落ちるのだ。
油ならなんでも良いかもしれないが、やっぱりオリーブオイルくらいが妥協点。
オリーブオイルの使い方は、髪についているワセリンとよく絡ませるように手でほぐし、その後シャンプーを使って落とすこと。
こうするとかなりきれいに落ちる。
頭皮にも使える!
さらにワセリンは頭皮へも使える。
特に頭皮が脂ぎったり臭い匂いがする、あるいはフケが出たりするようなときにも すごく役に立つ。
この場合も髪への使い方と同じく2通りある。
まず頭皮が脂ぎったり、汚れていたりする場合にはシャンプーする前に頭皮にすり込むように塗り、そしてシャンプーしながら落とすようにする。
こうすると頭皮の毛穴に付着した汚れや油分がきれいに落ちるのだ。
もう一つは私も閉口するフケ。
これは頭皮が乾燥して角質が剥がれ落ちたものだ。
要するにごく大雑把には乾燥肌のようなもの。
だからこの場合なら、シャンプーした後にしっかりと頭皮の保湿を心がける、そのためにワセリンを使うことになる。
シャンプーした直後、ドライヤーをかける前に頭皮に薄く塗ること。
こうして水分の蒸発を防ぎ、頭皮の保湿を保つことができる。
白色ワセリンがコスパと安全性でバランスGJ!
最後になるが、髪への使い方のノウハウとともに、ワセリンの選び方も大切だ。
まずその種類、大まかに5つある。
その内で最もオススメは白色ワセリンだ。
その理由は何と言っても
1.コスパが良い
2.医薬品としても使用されるほど安全性が高い
の2つを兼ね備えているためだ。
私のもとには50gポットが常備されているけれど、これでわずか700円。
なまじの化粧水よりもはるかに安い。
しかもそれでいて、基本的に石油からできた単一物質だから、副作用の心配も非常に少ないという大きなメリットがある。
この点は他のコスメが複数の成分を必ず混ぜていて、人によってはそのうちのどれかにアレルギーや肌トラブルを起こしかねないのとは違い、やはり大きなメリットだ。
他には工業用の黄色ワセリン、香水入りで知られる「ヴァセリン」、純度の高いプロペトやサンホワイトがある。
主に工業用として使われる黄色ワセリンは酸化防止剤入りで人体には向いていないし、「ヴァセリン」は香水などの混入物でトラブルを起こす可能性あるから、慣れていない人にはおすすめしない。
また、プロペトやサンホワイトはたしかに純度は優れているが、その分価格が跳ね上がる。
白色ワセリンは現在、厚労省から第三類医薬品として認可を受けており、医療現場で使われるなど信頼性も抜群だ。
全方向的に一押しだから、ぜひ安心して上の使い方に沿って髪へお試しいただきたい。
(増渕夕子)