乳癌だと疑うようなしこりができた。
位置は左胸の脇あたり。その場所に妙に痛みがあってすわ一大事!?と真っ青になって病院に駆け込んだ。
1年半ほど前のことだったが、病院でエコー検査などをしてもらったところ、乳腺症だと告げられたことがある。
不幸中の幸いとばかり、診断結果を知った時には安心して涙がこぼれたほどだった。
それほどに乳癌が心配だったが、胸にしこりを見つけた女性は誰でも同じ思いだろう。
だが本当に乳癌だと、しこりの形状などとともに、ある程度できる位置も決まっているらしい。
だから病院に行く前に自分で場所を確認し、他の病気かどうかを判断できる。
その場所というのはどんなものだろうか?
しこりの9割は乳癌ではなく良性の腫瘍
しこりが胸にでき多のに気づき、乳癌だと疑ってしまう女性は、大半が私のように悲しみと恐怖に駆られるにちがいない。
そのため、しこりを心配しつつも、すぐに病院で検査する、という女性はやや少ないのではないだろうか。
じっさい、乳癌は悪性の腫瘍だが、胸にできる腫瘍、つまりしこりの9割は良性とされていて、すぐにどう言うこともないものとされている。
私がかかった病気も実はそうで、あわてて病院に行ったて検査したら乳腺症という診断だった。
乳腺症は乳腺の老化から生じる症状で、私のようにアルコールをたしなんだり、仕事で食生活や規則正しい生活が崩れるとかかりやすいらしい。
そしてしこりができるとたいていは胸の脇にできていた
こういうふうに、しこりの位置が脇の時には乳癌で無いことが多く、またしこりがあったからと言って即悪性の腫瘍とか言うわけではない。
実際そういう場所にできるかどうかにかかわらず、しこりの9割は良性の腫瘍になる。
ただ、私がそうだったが、かなりしこりが痛くなる場合もある。
その痛みについては下にお伝えしてみるが、結局私にとっては乳癌の恐怖と重なって、おぞましい絶望感を増大させていた。
これは本当に体験した方で無いと分からないかも知れない。
乳癌のしこりの位置は多くが無痛、胸の外側、上部に集中
では本当の乳癌の場合、しこりの位置はどこが多いかというと、順番に
1.外側上部
2.内側上部
3.外側下部
4.内側下部
となる。
私のように脇の場所にできることはないようで、この位置関係を私は後で知り、正しい知識を持つことが必要だということを痛感した。
そしてくどいようだが、乳癌の場合、痛みは無痛が多い。
実際、乳癌のしこりで痛みを伴うものはまれだということは良く知られている。
しかしながら実はこれが恐ろしいことで、痛みがなまじあればすぐに自分で気づくのだが、自分で胸のチェックを怠りやすい人だと知らないうちに進行してしまうことだってある。
絶対にセルフチェックはマストなのだ。
乳癌と異なり、乳腺症は通常痛みを伴い、月経周期に関係して痛みが発生したり消えたりする
もうひとつ知っておきたい乳腺症の特徴は、月経の周期と連動するということだ。
つまり月経が開始する時期に痛みが生じ始め、終了すると消えてしまう。
スゴイ気まぐれな痛みなのである。
だからこうした周期的な痛みだったら、乳癌の前に乳腺症を考えて見るのもアリだろう。
ただ、乳腺症に必要なのは経過観察と対症療法くらいのもので、大それた疾病ではないということも知っておくと良い。
経過観察とは、文字どおり「症状の経過を観察するにとどめる」わけで、要するに
“何もしなくてよい”
ということだ。
そしてしこりの痛みがきつい、などと言う際に対症療法として鎮痛剤などの投薬が考えられる。
真っ青になって良い病院を探さなきゃ、入院、手術!と青くなる必要はひとまずない。
乳癌が増加傾向にあるのは事実!しこりなどがあれば必ず病院で検査を
ただ、しこりの位置や痛みの特徴が乳癌とは違うから、と素人考えで楽観視するのは禁物だ。
私がかかった乳腺症は確かに乳癌と勘違いされるものだったのだが、他にもしこりに関する病気はいくつもあるし、放っておいたらいつの間にか良性が悪性に変わる、などと言う場合もあるだろう。
怖いし、確かにお金もかかるのだがキチンと病院でマンモやエコーを受けてみることをおすすめする。
その後の結果はまた別に心配するしかないのだ。
大変だけれどこればかりはしょうがない。
でも、こんなふうに他の間違えられやすい病気もそうだが、近年は乳癌の発生率が増加している。
その原因には肉食など食生活の変化とか、晩婚化、そして肥満などがあげられることが多い。
私が一番心配しているのはやっぱり肥満で、多くの女性も多分そうだと思うが寒い季節に変わっていくこの時期、冬太りが心配になる。
美容というポイントに対してだけでなく、乳癌の原因を知ると健康維持のためにもダイエットをがんばらなくてはならない、とも言えるはずなのだ。
そしてそれを心に留めておいて、同時にそれがダイエットに長続きするモチベーションになればよいにちがいない。
(増淵夕子)