紫外線アレルギーのある人はこれから紫外線のあなる季節、とりわけ大変なことだろう。
紫外線アレルギーは一旦発症してしまうと一生治らないなどとも言われたりしているが、中にはそんなアレルギー症状を治す方法がある、とはっきり主張する声もある。
紫外線グッズとかUVカットのサンスクリーンを使うのはあくまでも有害な紫外線から身を守るものだが、そうではなくふつうの人並みに紫外線を浴びても著しいアレルギー症状が出ることが無い、という夢のような方法だ。
実際にどんな方法なのだろうか、それを明らかにしてみよう。
紫外線アレルギーを治すにはまず食生活の見直しを
紫外線アレルギーにかかる原因は様々なものがあるが、ひとまずそれをまとめて「治す」ためには、なによりも体質の改善が必要と考えてよい。
そのためには、まず食生活の見直しが第一の条件になる。
具体的に何を食べるようにすべきか?
ということになるが、大方の方は想像できるとおり、ビタミン類を豊富に摂取することだ。
中でもビタミンB、C、Dを多く含む食材をなるべく多く摂ること。
それぞれのビタミンを多く含む食材や果実などは様々に紹介されているが、中でもビタミンDは多少やっかいなところがある。
ビタミンDは元々食材よりも体の中で大部分生成されるもので、その作用を促進するのは他でもない、日光浴なのだ。
つまり紫外線アレルギーの人は別として、健常者であれば適度に太陽光を浴びることでこのビタミンD をつくればよいことになる。
なので紫外線アレルギーの人がビタミンDを補給する一番の方法はサプリメントを利用するということになるだろう。
また、他のビタミン類であってもなかなか適量を食材から得られないようなら、同じようにサプリメントを使って治すことを心がけるようにするとよい。
一体にビタミンDは免疫力を高めてくれると同時にカルシウムの吸収を助け、更に体内に精神安定のホルモンであるセロトニンを生成してくれることが知られている。
ビタミンB群も肌の抵抗力を強化してくれるが、そのうちの一つ、パントテン酸は特にビタミンCの働きを強化し、同時に細胞組織を整えてくれることが知られている。
そしてビタミンCといえば美肌に必須のビタミンとして広く知られているわけで、アンチエイジングを始めコラーゲンの生成を促し、肌にハリを持たせてメラニン色素の沈着を抑えてくれるのだ。
食べてはいけないもの・食べる量をコントロールすること
紫外線アレルギーを治すにあたって、まず上のように積極的に摂るべき栄養素を出してみたが、それとは逆に食べるのを控えたり、食べる量を抑える必要があると言うことをぜひ覚えていただきたい。
ビタミン類は確かに体にとってよいものだと言うことがよく言われるし、多くの人はそういうものをすでに摂るように心がけようとしている場合も多いことと思うが、要するにそれだけではまだ不足なのだ。
たとえばアルコール類、カフェインを多く含む飲み物などを過剰に取るとアレルギー症状をぶり返して悪化しかねないことがよく知られている。
カフェインは必ずしも体に悪いことばかりではないし、お茶など一見健康的な飲み物にも入っているため安易に手を出しやすいのだ。
その他にも人工甘味料などもよくないとされているものだ。
さらに人によりけりだが、麺類やチョコレートも食べるのを控えた方がよいという主張もあるようだ。
いくら体によいビタミン類を多くとっても、それを相殺するように悪い生活習慣や食習慣が続いていたら何にもならない。
よくありがちな失敗というのは、サプリや果物など、目当てのビタミン類を多く取っているから大丈夫だ、もういいや、などと安心感を持ちたいため、自分勝手に決め込んでしまうケースだ。
そうなると紫外線アレルギーを助長するようなものを口にすることが多くなってしまうのでもとの木阿弥になりやすい。
なのできっぱりとどこかで必ず治す!と自分自身に決断をつける必要がある。
そんなわけでとにかく、上に上げたような食品類はひとまず十分節度を持っておく必要があるだろう。
そして第二に大切なことだが、ストレスをため込まない工夫をするべきだ。
ストレスがたまってくると胃腸の働きに微妙に影響を与えることが多く、免疫力も低下してしまう。
だから紫外線アレルギーのような症状が悪化する素地を作ってしまうのだ。
あくまでも私個人の考えなのだが、こういう紫外線アレルギー症状の出やすい人というのは、仕事や私生活などのストレスに内蔵機能がやられやすい人ではないかと思う。
なのであくまでもケースバイケースだが、ストレスに胃腸が負けてしまうような食生活はやはり避けるべきだろう。
そのことについてはもちろん上のような「食べるべきではない食品目」を避けることと同時に、なるだけ節食を心がけてみるとよい。
女性に特に多いのが、ストレス発散で何をするかというとまず食べること。
飲酒などもストレス解消でやってしまう友人女史が私の周囲にもいるのだが、結局何がいけないかというと、ストレスで胃腸に来ている時には消化機能や免疫機能も低下しているに違いないし、そんな時に限って普通以上に食べてしまうこともままあるはずなのだ。
それがやはり紫外線アレルギーの症状を大きくしたりしているとも考えられるし、実際それに気づいて節食を心がけて上記の避けるべき食品目を食べずにいたところ、アレルギー症状が消えたという報告もあったりする。
なるだけ過食にならないように気を配り、むしろいつもよりも小食気味にしておくことが大切だ。
肌は健康のバロメーター
そんなわけで、紫外線アレルギー対策として食べるべきもの、食べてはいけないものや避けるべき食習慣などを見てきたが、他にも十分な睡眠を取ってストレスをなくし、また喫煙の習慣がある人はなるだけ本数を減らすようにしてニコチンやタールを体内にため込まないようにする、ということも大切だ。
肌はとかく美肌とか、美容面でしか見ない傾向が女性に強く根付いてしまっているが、肌の状態は非常に体内の健康状態とリンクしているので、ただ単に体の表面だけをケアすればよいというものではない。
しっかりした食習慣、生活習慣といった普段の行為がやはり大きいのだ。
紫外線アレルギーは、そんな自分の生活態度を見直してくれるという意味自体では、大変有意義なのかも知れない。
そのようなアレルギー症状を持つ人たちは、ぜひ上のような事柄を再確認して自己チェックしてみることをぜひおすすめしたい。
(増淵夕子)