女性にも多い痔。
ところがワセリンがその痔に効く、ということをご存じだろうか?
それも正しく塗れば、特効薬のようなものだという。
特に切れ痔の場合、傷口にワセリンを塗ることで治りも早くなる。
ワセリンはドラッグストアや通販でも手軽に買えてリーズナブルだ。
しかも痔に効くだけではなく、元々私たちは保湿剤や日焼け後の手入れなどによく使うことで知られている。
いわば万能薬のようなものだ。
だから痔に効くと言うのも薄々うなずける方も多いだろう。
どのように塗れば一番効き目があるのか、デメリットが無いのか?
しっかり探ってみよう。
ワセリンは確かに痔に効く!排便と保湿、傷口を完璧に保護!
私がワセリンに注目したのは、やっぱり自分が切れ痔になったためだ。
でも、痔で医者にかかるというのはすごく恥ずかしい。
だからなまじ医者にかかって治すよりも、もっと単純に、市販の薬で痔に効くものがないかどうかを知人などを当たったり調べて回ったりした。
そしたらそのものズバリというか、ある知人も同じ切れ痔で悩んでいて、彼女が医者にかかったところワセリンが痔に効くから、と処方されたという。
ワセリンは単一の石油からできた物質で、すごく安定しているし皮膚に塗っても奥へ透過することはない。
副作用も極めて少ないとされ、それでいて他の薬剤とも併せて使うこともできる。
そして元々油からつくられたもののため、水分をはじく。
このため私たちが安心して肌の保湿や乾燥の防止に使ったりしている。
切れ痔は特に便秘がちの女性に多く、固い便を排便する時に肛門の柔軟性が負けてしまい、切れてしまうワケだけれど、そうやってできた傷口というのは他の皮膚の部分と比べて乾燥や刺激に弱くなっている。
その傷口にワセリンを塗って保護し、乾燥を防いでしまおうというわけだ。
しかもワセリンを塗った結果、それまでと同じくらい固い便でもつるんとすり抜けるようにスムーズに排便できる。
私の切れ痔体験「便器の中が真っ赤に」!
ワセリンが痔に効くと知るまで、私はずっと排便に苦労していた。
神経質な私はちょっとしたストレスで下痢になることもあれば、逆に頑固な便秘が続くこともある。
そこに日常生活の不規則さとか食事習慣の悪さが重なったらしい。
下痢している時でもやっぱり肛門が切れて出血することもあったし、それ以前にいくら排便後、紙で吹いても便がきれいに拭き取れない。
必ず残ってしまうのだ。
だから余計にお尻を拭こうとする羽目になり、毎回と言って良いほど血が出るまで吹いていた。
そういうことを続けていたある時、排便後ぬるっとした感じがあって違和感を覚えたところ、便器の中を見てみると文字通り“血の海”。
真っ赤に染まっていた。
拭いた後の紙にも鮮血。
あのときばかりは頭から血が引いたと思うほどぞっとした。
ワセリンを塗ったら悩みが一変!すごく楽になれる方法はこれ!
ところが知人の話を聞いて自分もワセリンを使ってみたところ、目に見えて症状が楽になってきた。
どんな塗り方をすれば一番痔に効くのか?
その方法は次のようなものだ。
まず一日数回塗り直し、特に排便時にはその前と後に塗るようにする。
排便前に塗るのは、傷口の保護という意味がある。
そして排便がスムーズにできるようにするためだ。
実際、塗ってみるとわかったのだが、ワセリンをあらかじめ塗っておくことで、便が傷口に触れにくくなる。
そのため傷の治りが早くなる、と言うメリットがある。
そして同時に、固い便でも楽に出すことができるようになるのだ。
さらに排便後もワセリンを塗っておく。
お尻を拭いた後、傷口があるとどうしても乾燥が進みやすくなる。
それを防いで保湿を保つと同時に、傷口の保護の役目もある。
ベトつくので衣類を汚さないように
こうした方法はやっぱり知人も勧めてくれたし、私も実際やってみて良かった方法だ。
だから他の人でも特に切れ痔に効くと思うのでお試しいただきたい。
だが一つ、デメリットがあると言えばある。
それは、使ってみた方は知っていると思うけれど、ワセリンはすごく粘着性が強くて、ギトギトしてしまう。
よく保湿のために顔や肌に塗る方も多いと思うけれど、塗りすぎるとギトギトして本当にやっかいだ。
これを痔に効くからと、お尻に塗るのは良いけれど、結構正確に傷口に塗れるかどうかは難しい。
私もよく失敗したけれど、上手い具合になかなか傷口に塗れなくて2度3度と塗り直してしまう。
その結果、お尻がベトベトしてしまい、結局下着に付着してしまうのだ。
上手い方法があれば良いけれど、これだけはどうか注意していただきたい。
ワセリンはあくまでもその場しのぎ?根本的に治すには
そういうわけで、ワセリンが痔に効くということ、その具体的な塗り方についてお話しさせていただいた。
ただ、もちろんワセリンが痔に効くとはいえ、痔になる原因そのものを除けるわけではない。
あくまでもこれは付け焼き刃のようなやり方にすぎない。
だから痔を根本的に治そうとするならば、やっぱり食習慣を中心とした日常生活などの見直しを考えて行く必要があるだろう。
女性が痔になりやすいのは、一つには女性ホルモンの作用や冷え性とも言われるし、便意を催しても我慢してしまうような生活習慣が定着しているためだとも言う。
難しいところだけれど、どこかで自分の生活習慣を改めること。
究極的にはそれが求められるに違いない。
(増渕夕子)