花粉症の季節のうち、第二のピークである秋を過ぎて、いよいよ本格的に春先に向けて一番つらい季節が巡ってくる。
その症状をレーザー、つまり鼻の粘膜にレーザー光線を照射して焼き、鼻づまりなどアレルギー症状をなくしてしまう治療法が注目されている。
私も毎年風邪から花粉症に移行したり、逆のフローを辿ったりとこれからの季節は耐え難いものがあるが、今のところレーザーによる効果の実情を考えれば、やっぱりためらう方に回るだろう。
その理由はいくつかある。
レーザーをほどこしても全く効果がない場合がある
その理由の第一は、人により治療効果がまちまちだということ。
人によっては全くくしゃみや鼻づまりがなくなってしまうというが、一方で、全くレーザー治療が効かないケースもあるようだ。
そんな夢のような治療法だが、人によってはまるっきり効かない場合もあったりと、いろいろ取り沙汰があるようだ。
効く、確率は半々程度ともいわれているし、仮に効果があったとしても永久的なものではないという。
それどころか、早ければ2週間ほどの治療効果後、再び症状がぶり返す場合もあるとか。
このあたり、医師側にも予測がつきかねるらしい。
効果の持続が長い場合は2年くらい、中には7年も持つ人もいるらしいが、私はその割合が治療を受けた人々全体の何割になるかはつかめなかった。
わかったとしても、それほど大きな割合ではないだろうと考えている。
そして実は私がこの治療をためらう大きなポイントがここにあるのだ。
レーザー治療は大体1万円くらいかかるといわれていて、治療直後は逆に症状が酷くなる場合もあるという。
そんな手間をかけて治るか治らないかわからない、治ってもまたぶり返すかも知れない治療を受けるのはどうも気が進まない。
レーザーで効果のあるのは鼻だけ
第二に、花粉症の症状をこの治療方法で押さえられるのは鼻の部分だけということだ。
確かに鼻づまりやくしゃみもなくなり、そして後、風邪もひきにくくなったという報告もあるようだ。
だが基本的に目の症状には関係ないので、治療後も目のしょぼつきは相変わらずだという。
これも私の場合にズンと当てはまる問題点だ。
私は目の方もけっこう花粉にやられてしまう方で、季節になると目の中にぐりぐりした異物感がたまらなくなってしまう。
鼻の方に症状が集中している方にはもっと積極的にこの治療を考えてもよいかも知れないが、そんなわけで私としてはためらってしまうのだ。
レーザーはメリットも豊富!自分の症状と生活の都合を考えて、じっくり検討を
というわけで、レーザー治療のデメリットばかりを並べてしまったのだが、もちろん最近注目されているだけあって、大変長所も多い事は間違いない。
第一に、内服薬などの薬剤が何らかのアレルギー体質などで利用できない人には注目だ。
レーザーは薬ではないので基本的に副作用の心配は皆無。
薬の飲めない人には朗報だろう。
第二に、後遺症もないということも好感が持てる。
だからたとえ治療の効果が後々消えたとしても、再び治療を受けるということもできる。何度でも再治療は可能なのだ。
第三に、効かない人というのは確かにいるが、薬剤などよりも相当高い治療効果が望めるということ。
鼻の粘膜をレーザーで焼いて反応させなくするわけだから、その効果が絶大なのは素人目にもわかる。
レーザーは花粉症の季節が来る一,二ヶ月前に受けること
なので、私は目の症状もけっこう来るのでためらうのだが、この治療を受けたい方に一言ご注意をすると、レーザーは花粉症の季節の一,二ヶ月ほど前から受けるようにすること。
これは症状が出てから治療を受けてもかえって悪化する場合が多いからだ。
だから秋の花粉症に対しては夏に、春の花粉症は冬に治療しておくとよいだろう。
レーザー光線によって花粉症を治すという方法も、この先改善が進むにつれてもっと治癒率が高くなるかも知れないし、もしかしたら目の症状も何らかの治療法が発見されるかも知れない。
毎年困った症状だが、今のところ私としては、それまで待つしかないようだ 笑。
(一ノ瀬絵美)