婚活女性もアラサー以上になると男の人への高望みが出てくる。
それで身の程知らずとも言われたりしてしまう。
でも女の立場からも、確かに言えるかも知れない。
自分自身の有り様は無視して、婚活女性は相手へ求める条件がやたらとハイスペックになってしまうのだ。
もちろん私も含めて女性にも身の程知らず、あるいはわがままになることには言い分がある。
大方の婚活女性は同じはずだ。
ただ、ちょっと視点を変えて婚活の「今昔」を考えて見れば、何か昔はけっこう婚活に有利な条件があったのに、今はそれがめちゃくちゃ少ない!
そんな思いに行き当たるのだ。
要するに、婚活で成功できて、しかも昔はよくありがちだった“婚活に有利な条件”が今では根絶やし状態だと言うことである。
そんな現実を無視し理想的な男性ばかりを追いかけるから、結局婚活女性というのは身の程知らず、高望みだというそしりを受けてしまう。
だから、これをクリアできればかなり30代婚活女性でも結婚率が上がってくるんじゃないかと思う。
その“婚活に有利な条件”というのは一体何なのか?
もったいぶるわけではないが、その前にちょっと婚活女性、特に30代女性の婚活と成功の実態について考えてみたい。
ハッキリ言って私も婚活の真っ最中。
だからいろいろと婚活の情報を調べたり、自分なりに努力はしているつもりで、この記事を進めてみた。
よく婚活女性が高望み過ぎる、身の程知らずだと言われるほどに相手の男性の条件をレベルアップしていることは私も承知している。
友人や仲間の30代未婚女性もやっぱり同じだし、私も実はその一人だからだ。
同年代の婚活男性は、年収で婚活女性のかかげる条件から振り落とされて残らない?
仲間と話したり調べたりした結果、大体30代婚活女性がお相手男性に望むのは、
・身長で170㎝以上(高すぎてもダメ!というお仲間多し)
・年収で600万は最低でもマスト
・年齢が離れすぎていない、大体5歳前後以内
・(人によるが)ルックスはイケメンまで行かなくともそこそこ
・学歴も自分たちと同じくらい
・舅・姑と同居ヤダ
・バツ無し
というところだろう。
多くの婚活女性から見れば納得かも知れない。
だがこういう条件、それこそ現実無視。
身の程知らずに自分のことを棚上げしているようなものだ。
その一番の原因は年収。
野村総研などの統計によれば、アラサー世代の婚活女性が求める年収の未婚男性、同年代でバツ無しはわずか2%しかいない。
つまりこの条件だけで多くの30代・未婚の婚活男性はハジかれてしまう。
この数字を知っている女性は案外多いかも知れないけれど、それでも安定した生活を求めれば、ある意味現実を無視してでも取り下げない女性も多い。
その結果、婚活女性のお眼鏡にかなう男性は誰もいなくなる。
女性たちにとって男性の経済力は確かに欠かせない魅力だ。
幸せな家庭を築くためには経済力を譲れない。
そんな現実と理想の妥協点をみつけて婚活に努力するしかない。
婚活の厳しさ、つらさはこのあたりにあるだろう。
同年代の年収たっぷりな婚活男性はアラサー女性に目もくれない
そしてもうひとつの要因。
独りよがりになって、自分の有り様を忘れている。
文字通り、身の程知らずになってしまうのだ。
仮にそうして年収600万円を超える稼ぎを続けている30代男性がいるとしよう。
その男性、同じ年代の私たちをパートナーに選ぶだろうか?
答えは絶対に「No」!
そんな男性であればまず私たちのようなアラサー以上の女を求めない。
そんな良い条件があれば、余裕を持って20代後半の女性を狙っていくからだ。
年齢となるとどうしても若い女性にはかなわない。
男性側も女性を選んでいる(泣)。
このことを仲間の女友達と話し込むと、若い女の子にばかり注目する男性についての悪口が始まってしまう。
だ、結局、どんなにがんばって婚活をしようと30代も後半になれば、
婚活で成功する女性は2%
この冷酷な数字がハネ返ってくるのだ。
ここで
「婚活で昔は有利な条件があったかもしれない。
だから、昔と同じ条件が整えば、婚活もうまくいく確率が上がるかも知れない」
ということに立ち戻ってみたい。
それが次にお伝えする「仲人」だ。
昔の仲人のように、「人を介して」結婚できる方法がよい?
昔、つまり私の祖母の世代くらいの時代では、町内や地域で、有力者や顔役が世話をして年頃の男女をめあわせる「お見合い」があった。
第三者から見て家柄や学歴、年格好なども似たものを一緒にしようとしたわけで、それこそ一方的に相手の条件ばかりを主張し、その結果身の程知らずにはならなかったわけだ。
現在も「お見合いパーティー」など似たようなものもある。
でも昔は今のものとはずいぶん違う。
昔は男女をめあわせる有力者などの“仲人”は、二人が結婚した後もちゃんと面倒を見てくれることが多かった。
金銭的な損得を無視して世話をしたとも言う。
この点、今の婚活サイトや結婚相談所などとは180度異なる。
それだけではない。
めあわせる二人や、周囲に対してもその仲人が自分を通して社会的な信頼と保証をしてくれていた。
仲人という存在はそれだけ社会的に信頼の置ける人物でもあった。
結婚を希望する人が仲人から相手を紹介されれば、仲人の人間性を見て承知していたし、またそうしたケースが大半だったとも聞いている。
要するに、
・信頼できる人間から紹介された結婚相手だから信頼できる、
・自分の身の程をよく知っている人から紹介されたから間違いない、
という風に、数字やデータではなく、「人への信頼」を使っての婚活だった。
仲人という役目は大変で、縁を取り持つ2人を行く末まで見守る必要があるし、何か二人の間でトラブルが起きたら、間に入って取りなしや解決も迫られる場合もある。
結婚の後も大変だし、場合によっては彼らのために散財する可能性もある。
損得ずくでできる役割ではないのだ。
昔はよくこんなふうに、
「若い人のために一肌脱いでやろう」
という人が多かったのだろう。
その意味では、今の結婚相談所なども良くない意味でかなり“現代的”になっている。
言い切ってしまうけれど、お金がすべて。
昔の仲人という役目からは離れているに違いない。
多くの婚活女性が抱えている一つに「出会いがない」という悩みがある。
そのうちにはこんな「人同士の信頼」が無くなってきた社会が大きな原因に思えてならない。
もちろん今の世の中に、昔のような仲人を求めるのは無理かも知れない。
でもその変形みたいなもの、例えば会社の上司とか友人、両親と親しい年長の人たちなどに、折り入ってと相談を持ちかけてみるのも手ではないだろうか?
こうした話、地方では今でも多いかも知れない。
だが基本、人と人がバラバラの都会ではなかなか望めない。
それだけにいっそう人とのつながりは貴重になるだろう。
私なども婚活で高望みする、身の程知らずだとよく言われてしまうのだが、もしかすると人とのちょっとしたつながりでも事務的に切ったりつないだりしていたためなのかも知れない。
人間関係をホットにしておくのは、こんな時にもよいのかな、とか友人と話している自分がいた。
(一ノ瀬絵美)