この世に幽霊はいない。
その根拠もある。
こう言ってはばからない人たちも世の中大勢いる。
本当に幽霊なんていないのか?と私も思ってしまうし、何より自分の中では「いる」と言い張る根拠がない。
何しろ全然幽霊なんて見たことないから。
そして、いないと言っておく方が心丈夫だから。
だから私はひとまず「いない」立場。
いないならいないでけっこう。全然困らない。
で「足下(あしもと)」で意外と困ったこともある。
それを考えると、やっぱりどこかで「本当はいるんじゃないんだろうか?」みたいに疑ってしまうのだ。
ちょっと四角張った理論を飛び越えた(というか無視した?)ことになるけれど、それをダシにしてみたい。
「幽霊なんかいない」と信じているのに真夜中のトイレが怖い?
というのも、別に全然難しくない話。
幽霊がいないと信じている方でも、一人で真夜中のトイレに行くのが怖い、と言う人はいないだろうか?
というか、大半の人は怖いと思うんじゃないだろうか?
実は私はそういう男の一人。
男のくせに、と言わないでいただきたい。
職場や学校で散々聞いたことあるけれど、男でもやっぱり怖い。
馬鹿にされようと、怖いものはやっぱり怖いのだ。
別に幽霊なんかいないと思っていたり、その根拠も立て板に水を流すようにしっかり説明できる人も、なんだか「これだけは怖い」と言い張る場合があったりする。
これが面白い。
もしも本当に頭から幽霊などいない、と信じられる人だったら、真夜中にトイレだろうと墓場だろうと行けるはずなのに、なんだか知らないけれど、やっぱり怖い物は怖い。
別に幽霊が出るから、などと思うことを根拠で怖がっているのではないかもしれない。
けれど、これってすごく私たちにとってなんだか矛盾したメンタルではないだろうか。
いつもそう思ってしまうのだが。
幽霊がいないと証明するのは「悪魔の証明」?
そして、根拠をあげるなら、ネットをググれば科学的に証明されていない、みたいな主張も出てくるみたいで、いつでも盛りだくさんのようだ。
でも、実際、「ない」「存在しない」と言うことを証明するのは難しいらしい。
話がそれるのでちょっとだけ触れるけれど、こういう事実を証明するのは、「※悪魔の証明だ」と言う意見もある。
これらが正しいか間違っているか、分からないけれど、いまだにずっとこの話題が続いているところを見ると、これが私たちの「限界」かな、みたいに思ってしまう。
だからこれ以上考えると頭痛がしそうなのでリタイアします。笑
※
「悪魔の証明」については、下のサイトを参照。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%B0%AD%CB%E2%A4%CE%BE%DA%CC%C0
ただ「面白い組み合わせ」だという根拠で取り上げた?
ただ、私は別に、幽霊なんかいないと言い張っている人も、夜中にトイレに行くのが怖いことと幽霊の存在を結びつけてみようとは思わない。
そもそも結びつける根拠などありようもないかもしれないからだ。
それをここであえて夜中のトイレと幽霊を結びつけたのは、単に「面白い組み合わせ」と感じただけだから。
誰だって怖い物は必ずあるだろうし、暗闇など、別に幽霊の話を抜きにしたって人それぞれ。
幽霊がいないという根拠などになり得ないだろう。
ここ数年様変わり?
でもここでよく考えてみていただきたいことがある。
それは、ほんの数年くらい前までは、確かに幽霊なんていない、そんなのは非科学的だとか、嘘や迷信だ、という主張がわりかしメジャーだったと思う。
それがなんだかこの頃は、けっこう私たちは、幽霊の存在を認めているような風潮に傾いてきているんじゃないだろうか?
実際、友人など一番親しい人たちと話していると分かるけれど、この頃けっこう「本当はいるんだ」的な話をタブー視していない。
看護師の知人彼女なんかは大まじめに話す人がいたりするし、そんな中で「いない」という立場の私は大変だ。
これだけは忘れてはいけないこと
でも、それでも私なりに信じていることは確かにある。
それは、
「幽霊などいない、と言い張っておく方が社会生活上はずっと安全」
だということだ。
その根拠は、紛れもなく今私たちがいる社会が、そういう根拠のあやふやそうな物を信じ込むこと。
少なくとも、周囲にそういう姿勢を見せていくことがすごく危険だということ。
宗教がらみでいろいろな事件も起きているし、そういう霊的なことを利用して無邪気な人たちを騙そうとするようなケースもあったりする。
それらのリスクから私たちは自分で自分を守らなくてはならない。
そのためには安易に幽霊の存在などを信じているような立場を取るのは危険なはずなのだ。
そういう根拠から、幽霊はいない、とするのも私の結論の一つ。
そして、その決意の強さというか、思考のブレがないかどうかをチェックするには
「真夜中のトイレが怖いのは、幽霊がいると思っているせいなのか、それとも真夜中というシチュエーションのせいなのか?」
まさにこれが絶好のバロメーターじゃないだろうか?
吉野博耶 よしのひろや