禁煙しなくてはならない、と思いつつも太るのを心配してしまい、なかなかタバコをやめられない、という方は多いはずだ。
吸っている間は確かに体重も落ちてきて一見スリムになったみたいに見えるけど、結局体に悪いということはわかっている。
だけど、体重が前のように戻るからついつい禁煙を先延ばしにして、太る以前に健康な体に戻ることが出来なくなる。
これも事実と言うしかない。
もちろん愛煙家の人たちには反論もあるかもしれない。
なかなかこの辺は難しいのだが、要するにひとまずは禁煙してなおかつ、健康な体に戻ることが出来れば満足する、ということが実現できればよいのではないだろうか?
そんな方法を語ってみよう。
禁煙して太るのは、健全な体調が戻る証拠の一つ?
まず女性にとって忌まわしい言葉「太る」という現象に振り回されすぎると、どうしても不健全な方法でもかまわずスリムになる方法を考えたり実行したりするのが女性と言えるだろうか。
タバコは百害あって一利なし、とも言われているが、一方でそれだけタバコが問題視されてしまった背景には、喫煙の効能というのが確かにあった証拠でもある。
まずタバコは精神を安定させてリラックスできる。
ストレス社会の今の世の中、毎日の仕事に忙殺されてばかりいる私たちは、 アルコールとかタバコにある程度までは依存しないと精神のバランスを欠いてしまうことだって多いだろう。
だから人によっては禁煙等絶対出来ない、と主張する気持ちもわかるのだ。
しかも現在、喫煙と肺がんの相関関係が予想に反して反比例しているのをご存じだろうか?
つまり年々喫煙率は低下しているというのに、肺がんの罹患率はそれに反して増加し続けているという国内の統計が明らかになっている。
愛煙家の方達はたいていこの統計をタテにとって、喫煙の正当性を主張するようだ。
だがそれとは別に、禁煙下結果体重が元に戻る、それどころかかえって太るなどという身近な結果や体験談の方が私たちにはより切実な結果で現象でもある。
喫煙している最中は代謝が衰えて内蔵機能が低下し、しかも下にニコチンが付着して味覚が変わるために食欲も出なくなるから、当然のように痩せてくると言われている。
禁煙して二,三週間後になるとそういうニコチンが体内から消え、代謝能力なども元に戻るから結果として食欲も増進するわけだ。
そうなると勢いで食べてしまうし、禁煙後しばらくの間はそんな食欲との格闘となる。
だがそれは元の健康状態に戻る証拠でもあるから、やむを得ないとしか言いようがない部分もあるのだ。
それとも禁煙をしないままタバコに依存し続けるか?
しかしながらそのときは、太る心配が消える反面、確かにヘタをすれば健全な体自体に戻るチャンスが失われてしまう可能性も十分ある。
そのリスクをあらかじめ考えておいた方がよいだろう。
上で統計上は確かに年々の喫煙率と肺がんの罹患率が反比例していることをお伝えしてみたが、それでもヘビースモーカーの人のうち、肺がんならぬ乳がんになったという有名人のケースがつい先頃現れている。
乳がんで右の乳房を全摘出することとなった北斗晶さんがその人だ。
乳がんが喫煙とどう結びつくかどうかは何とも言い難いが、何らかの関係はあると私個人は思っている。
北斗さん二は二人の子供がいるが、子供達を出産後、彼女は元々ヘビースモーカーだったことを気にして、母乳で子供達を育てるのをあきらめているほどだったことは有名だ。
逆に愛煙家でなくとも肺がんにかかる人もいるだろうし、タバコと病気との有意な関連性は医療の専門家の判断に任すしかない。
私としてはあくまでも一般論と個々のケースを示すのみだ。
禁煙後、太るのを避けるにはどうすればよいのか
ただ、いずれにしてもよく言われていることとして、禁煙すると太るということ、これは友人女史達の様子を見てもほぼ間違いがない。
ただ、彼女たちの中には、禁煙後あまり体重が変わらなかったという人もいるし、見た目にちょっと太ったように見えるようになった、という女性もいる。
まず禁煙後、太るという原因の大元は、単純にそれだけ多くの量を食べてしまうからだ。
禁煙の効果によって内蔵機能や代謝が健全な状態に戻るため、結局喫煙時よりも食欲が湧いてくる。
そしてなまじタバコを吸わなくなったため、ストレスがたまるとその直撃を受けてしまい、喫煙のようなストレス解消のはけ口が無くなってしまうのだ。
これがホントにつらい、という友人女史の言葉。
そこで喫煙以外のストレス発散のはけ口として、多くの女性達がやってしまうことに手をつける結果として太ることになるのだ。
つまり、食べることによってストレスを解消しようとすること。
みんなこれに頼ってしまうようだ。
いったんタバコをたしなんでいた女性が禁煙しても、美ボディへの道は険しいかもしれない。
喫煙者が禁煙すると、一時的によけい太りやすい体質に
そしてさらにややこしいことに、一度タバコをたしなみ続けていた人がある日から禁煙した後、以前よりも太る体質になってしまうことが多い。
なぜかというと、喫煙中に低下している基礎代謝能力は、禁煙後しばらくの間は同じような不全の状態が続くのだ。
タバコを吸うことにより、ビタミンなどの栄養分が細胞に吸収されにくい状態になってしまう。
喫煙することで肌や血色が悪くなるのはそのためだが、禁煙後もある程度そんな状態が続くので、結局栄養分が不要なところに回ってしまう。
このため喫煙前に戻るどころか、以前よりも太りやすくなってしまうのだ。
禁煙からタバコに戻らないようにするには
ただ、それでも徐々に代謝能力は回復してくるし、時間の経過とともに体調も回復して肌のつやなどもよくなるようだ。
そして内蔵機能や細胞による栄養分の吸収もよくなるので、長い目で見ればちゃんと体重などは正常に戻るという。
だが、それだけでは以前ストレスの解消のはけ口はないままになる。
一番の問題はこれではないだろうか。
なので、タバコやアルコールではなく、もっと健全にストレス発散やリラックスする方法を真剣に考えていく必要があるだろう。
友人女史達も口々に言うのだが、禁煙はわかっているけど、ストレスが大変、だからタバコをやめられない。
中にはいったん禁煙したけれど、しばらく立ってまたストレスの重圧に負けてタバコを吸い始めたという女性だっている。
よく考えれば、食べることもタバコなどと同じ安直なストレス発散の方法になってしまう。
「一番のストレス解消は、早く結婚することだよねやっぱり」
と彼女。
そんなこといわれてもなあ。笑
なので、この問題、結婚はともかくスポーツでも手芸や趣味でも、何かしら自分が没頭できてストレス解消になるものを頑張って見つけていくしかないかもしれない。
(増淵夕子)