他好きされて彼氏に振られた友人の話。
悲しかったけど、将来を考えて新しい相手を探そうと婚活を続けていた矢先、その彼から連絡が来た。要するに復縁の懇願だ。
新しい彼女とうまくいかないから、という理由とともに、やっぱり自分には私が一番大切だ、おまえと一緒じゃないとやっぱりダメだ、とか。
ずいぶんと都合のよい彼の話を、半分私は“ざまを見ろ”みたいな気持ちで聞いていたのは事実だが、その後の彼の行動が聞くも意外だったそうだ。
でもそんなふうにして復縁をせがまれてしまうとやっぱり応諾するべきなのか、迷う人も多いだろう。
そんなことも絡めて、彼女の体験談からひもといてみよう。
他好きした元彼が新しい彼女とうまくいかないのは因果応報だった?
まず他好きしたもと彼がなぜ新しい彼女とうまくいかないと言い出しているのか?
理由は簡単で、その新しい彼女に別な男性が出来たというのだ。
自分を振った、他好きして他の女性を作ってみたら、見事にその彼女が元彼よりも高スペックな男性とネンゴロになってしまったという。
しかも彼女はその元彼に、新しい男性のことを伝えず密かに二股をかけていたとのこと。
元彼から聞いた話なのでどれだけ信じられるかわからないが、結局のところ因果応報だったようだ。
しかしながら彼女は当たり前のように腹の虫が治まらない。
LINEもとっくに非通知にしているので、仕方なく彼は友人彼女の仕事帰りを待つようにして、彼女の友人を通して連絡を入れてきたらしい。
夕刻自宅に帰り着いた彼女をしょんぼり待っていた元彼、というのもちょっと不気味だが、実のところその前からさんざん友人を通して平謝りと復縁をせがんできていた。
他に彼女を作って、それがうまくいかないと言ってまた自分のところに転がり込む、そんな虫のよい話を快く聞けるわけがない、と思いそのときにもつっけんどんな態度をしていたそうだが、そのときどうしても彼女が聞き入れてくれない様子を見た元彼が次に取った行動。
いきなり公衆の行き交う中で土下座したらしい。
彼女の自宅と言ってもコーポで、他の住人も行き交っている中で土下座をやらかしたという。
大の男がそんなアホなことやるかい!?
彼女の話を聞いて半信半疑になった友人もいたし、私もいまだ信じられない。
他好きになられたら、関係はそれまでと普通思うべき
でもそこまでされてしまうと、さすがに態度を硬化させていた彼女もやっぱりほだされてしまったらしい、
仕方なく自分の部屋に招き入れ、いろいろこれまでのいきさつを聞いてみたところ、先のような因果応報の振られ方をしていたということがわかったのだ。
だが、結局彼女ははっきりと復縁を断ったという。
説得に苦労したと語る彼女は、一度は同情心から気持ちも動揺したそうだが、二人の妹の姉としてずいぶんしっかり者の彼女は、心を鬼にしたそうだ。
部屋に入った元彼は、外の時と同じように土下座。
涙さえ見せたという。
うまくいかない他好きしたバチだと思うんだが、と私も思ったが、元々同棲までしていた元彼も他好きになったのは倦怠期か何かの気の迷いだったんじゃないだろうか、とも言い添えてみた。
だが彼女は結局それでも別れるのが一番よい、と主張。
元彼と一緒になってもうまくいかない?
聞いてみると彼女なりの理由があった。
だが同じような目に遭っている方にとっては参考になるかもしれない、そんな理由だ。
他でもない、彼女があくまでも元彼を拒んだのは、結局のところ元彼をそれ以前から信用しきれなくなっていたと言うことだ。
別に他に元彼が浮気していたとか、そういうことが原因というわけではないのだが、同棲している時から何となく相性の不一致を感じるようになっていたという。
それをお互い理性と譲り合いで我慢していたそうで、結局のところ元彼に十分に愛情を注ぐことが出来なかった、言い換えれば元彼を渉外の伴侶として心から頼る気にはなれない。
そんな思いが自然に湧いてくると言うことだった。
元彼がそういう他好きに走ったのも、たぶん私がそんなふうにどこかで二人の間に壁を作っていたためかもしれない、だから彼が他の女性に接近したのも、一面自分のせいもある、と冷静に二人の関係を分析していた。
「だから結局、このまま同性を続けたり結婚したりしても、うまくいかないのはわかるし、多分もと彼もそう思っているはずなの。じゃあ何で彼がそこまで私にせっついたかと言えば、やっぱり見栄。」
「同棲が長かったので、彼の実家や両親だって二人の関係は知っていたし、やがて結婚するものだと考えていたしね。彼もそのつもりで知人や実家なんかには報告していたので、そこへいきなり別な女が出来たと言うことで話が消え失せれば、やっぱり世間体も悪くなるし」
「結局愛情以外の理由で復縁をせがんできたという部分が大きいしね。だからそんなふうにしてヨリを戻しても、やっぱりうまくいかないし、幸せになれないと思ったのよやっぱり」
他好きの原因はいろいろあるし、その当事者になった場合、どうしても自分に問題がある、元々二人がうまくいかない関係だったと思うことは勇気がいるものだ。
だが本当に相思相愛の関係だったらお互い他好きになることも無く、同棲も長く続くことなく結婚生活に入っていたことだって考えられるだろう。
他好きして別れていった彼の方に日がないとは絶対言えないが、将来を考えるならばどこかで冷静に二人の関係を見つめる必要があるかもしれない。
あなたの場合はどうだろうか?
(喜屋武氷捺)