プロペトというのはワセリンの一種で、非常に精製度が高くて皮膚科の医師が敏感肌の患者に勧めるほどだ。
ワセリンと聞くとあまり化粧のためには使えないようなイメージもあったのだが、それが大違いで、顔など乾燥肌、敏感肌にもすごく効果があるというのだ。
そう言われて私も試してみたら、普通の化粧水やクリームよりもノリがよく、それでいて肌の潤いを保ってくれるといううれしい誤算だった。
このプロペトを化粧品代わりに愛用しているという人も多いというし、正直顔のスキンケア、そして化粧品の代わりに使えるということに驚いている。
プロペトは化粧品以上に肌に優しいし、用途も多岐にわたる!
ワセリンといえば普通黄色い軟膏で、石油から造られる「油」だということが知られている。
このワセリンを人に使用できるように精製度を高くしたものが白色ワセリン、プロペトそしてサンホワイトと呼ばれるものだ。
その中でもプロペトはサンホワイトに次いで非常に精製度が高く、そして石油から造られた油分であるため、肌についても吸収されないことから副作用もきわめて少ないといわれている。
このため実際、敏感肌などで化粧品を使って肌トラブルのある人が皮膚科で処方されるのがこのプロペトである場合が大変多いのだ。
顔や唇にももちろん使うことができるし、プロペトといえば赤ちゃんの肌荒れ対策でもよく使われるものになっているイメージが定着しているほどだ。
そして基本的に水をはねつける油であるため、保湿効果もすばらしく、敏感肌の他、乾燥肌やアトピー、ひび割れや日焼けにも使える。
大変用途が広いのだ。
白色ワセリンで肌トラブルがある人にもプロペトをおすすめ
プロペトよりも精製度が低いものに白色ワセリンがあるが、白色ワセリンでも敏感肌などの人ならばわずかな不純物に反応して肌トラブルが起きてしまう人がいる。
そんな人にもプロペトはおすすめで、実際白色ワセリンを使っていると肌がかゆくなってしまった女性がプロペトを愛用するようになったというエピソードもある。
他方、普通の乳液とか化粧水などというと、様々な物質を化合して造られているので、いくら肌に優しいというキャッチで売られていても、含まれているいずれかの成分に肌が反応してトラブルを起こすケースも多いようだ。
そんなとき、逆に不純物がほとんどゼロ、単一の成分でできているプロペトの方が遙かに肌に優しいのはいうまでもない。
プロペトの使い方の基本は二通り
そんなわけでプロペトは副作用もないし顔や唇、乾燥肌対策などいろいろな使い方ができるのだが、スキンケアのために使うとすれば大きく二通りに分けられるといってよい。
ひとつにはプロペトを単独で使うこと。
これは乾燥肌などの肌荒れがひどい時、なまじのクリームや化粧水など複数の成分が入っている化粧品を使うとかえって肌トラブルが増す場合がある。
そんなときにはプロペトだけを肌に直にに塗ることがおすすめだ。
日焼けや火傷ですらプロペトを患部に塗ると効果的だといわれているし、肌を安全に守ってくれる。
もう一つは保湿のために、先に化粧水やローションなどでしっかり保湿ケアを下葉だの上にプロペトをかぶせていく方法だ。
プロペトなどのワセリン自体は単に水分を通さないというだけで、基本的に保湿の効果はない。
なので 肌の潤いを求めて乾燥肌にならないよう、水分の蒸発を防ぐために塗るという点を抑えておきたい。
保湿のためのスキンケアで一番効果的なのは入浴後、長くとも5分以内に肌に化粧水など保湿剤をぬり、その上にプロペトを塗る。
こうすればプロペトの幕が肌の水分蒸発を伏せいてくれ、プリプリな肌のままでいられるのだ。
単独で使うか、他の化粧品と合わせて使うかは肌の状態や場所に応じて決めてよいだろう。
なお、プロペトの塗り方は、こすって「すり込む」のではなく「のせる」ように押して塗ること。
片手の平に少量のプロペトを落とし、もう一方の手のひらを合わせてこすって両手のひらにつけ、両手のひらを顔の肌に押しつけるようにして「のせていく」のが基本だ。
くれぐれも手のひらで顔の肌をこすりながらぬる、というのは肌を傷める元になるので避けることをおすすめする。
顔に塗ることで花粉症対策にも
だいたいこれらがプロペトの主な使い方だが、この時期目や鼻の周りに塗ることで、花粉症対策にもなるということをご存じだろうか。
花粉症は空気中の花粉が目や鼻の周りの肌に付着してアレルギー反応が出る症状だが、プロペトをそうした場所に塗ることで、花粉が直接肌につくことを不正くれるので、アレルギー症状が出るのも防いでくれるのだ。
花粉症の対策としての塗り方は、目の周り、鼻の周り2㎝くらいの幅で塗り、さらに鼻の穴の仲間で綿棒などで塗っておくようにすること。
そして化粧品の代わりとして使う際も同様なのだが、だいたい3,4時間ごとに塗り直すとよい。
3,4時間経つとプロペトも体の熱で乾燥してくるので効果がなくなってくる。
乾いたと思ったら塗り直しておこう。
プロペトで化粧品のイタチごっこから脱却
私がプロペトを使い始めたきっかけは多少の乾燥肌のために使っていた乳液が肌に合わなくなってきて、何かそれに変わるものはないかと思って探していた時、人に勧められて使ってみたのがきっかけだ。
その人も長らく様々な化粧水や乳液などを試し続けていた時、最後に出会ったのがこのプロペトだったという。
普通の化粧品と比べると、何となく派手に宣伝している気配がないからあまり気にもとめなかったのだが、こうしてその効果と多様性を実感できた今、おそらく今後私も彼女のようにプロペトの愛用者になるんじゃないかと思う。
(増淵夕子)