金縛りは本当に怖い。
体が動かない、目が開かないだけではなく、中には声が聞こえるなど、 原因はどうしても幽霊のせい?
そうとしか思えな場合もあったりするからだ。
でも、一口に金縛りとか、さらには音とか声が聞こえるなどと言っても、実は霊などが原因ではないと言うことが知られている。
もちろん本当に霊的な金縛りというのもあるし、そういう死者たちが何かを訴えたくて声が聞こえるなどの原因をつくる場合だってある。
だから、必要なのはとにかくそういう現象にあったら正しく向き合って、本当になぜなのかを探る必要がある。
そのために必要なこと、そして対処の仕方をお伝えしてみよう。
正しい医学知識が必要!声が聞こえる場合でも慌てないで!
まず何よりも金縛りというのは、霊的なものよりも遙かに多き割合で、健康上の理由から起こるものが多いと言うこと。
もちろん声が聞こえる、音が鳴るなどの“幻聴”もそれが原因となると言うことだ。
そして中にはそういう「症状」のうち、早急に医療機関に診てもらって治療をしないといけない場合だってあったりする。
だから金縛りによくあうという方にとって、しっかりと医学上の理由から生じる原因というのはどんなものかをまず知っておくべきだ。
もちろん一般の人たちにとって専門的な医学知識は及びもつかないものだけれど、それでも具体的な原因とか症状などはこういうものある、くらいは知っておいて損はない。
健康上の問題による金縛りの原因と症状
それらをまとめてお伝えすると、まず原因としてストレス、過労、そして不規則な睡眠が挙げられる。
もちろん「声が聞こえる」「音が鳴る」などもこのためだ。
特に睡眠については、不規則な生活で睡眠時間が一定でなかったり、日によって長短があったり、また夜眠れない日々が続いて、その睡眠の“借金”を返そうとばかり長い昼寝をしてしまったりと、考えれば私たちによくありがちな事柄だ。
でもこのため、自律神経のバランスが崩れたりしてしまうこととなる。
その結果、体は寝ている状態なのに意識は起きたまま。
これがいわゆる金縛りとなって私たちが体験していることだ。
このとき、音とか声が聞こえる、あるいは体がしびれているという体験をしたりする人も多いようだが、まず音や声が聞こえるのは、寝ているときに見ていた夢の中の出来事が、中途半場に現実になってしまったものだ。
だから声が聞こえるのは決して霊が原因などではない。
また、しびれが出てくる感じがするのは一種のパニック状態による“思い込み”といわれている。
つまり目を体動かそうとしても動かない、目を開けたくても開けられない状態になっているため、一つには肉体的に「変だ?」というとっさの思い込み、二つ目には心理的な恐怖、パニック状態になって、それが体のしびれに感じられてしまうようだ。
医学的な原因に対する3つの解決方法とは
こういう医学的な金縛に対して、どう対処すれば良いか?
3つ方法がありそうだ。
一つには、規則正しい生活を送り、ストレスや過労にならない。
そしてとりわけ、長い昼寝を避けて、夜は決まった時間に十分な睡眠を毎日心がけることだ。
二つ目には、即効的なものになるけれど、金縛りにかかったりしてほどけた後、しばらくの間、穏やかな呼吸を繰り返してリラックスすること。
姿勢を整えておなかから息を吸って吐く、腹式呼吸をゆっくり続けてみると良い。
とりわけ声が聞こえるとか、体がしびれるような金縛りに何度もあうような方は、1日10分〜15分程度、就寝前で良いから行ってみると良いだろう。
三つ目だが、医学的な金縛りはそういうわけで一時的な体調のバランスが崩れたことで起こるものだけれど、中には本当に深刻な心の病だったり、うつ病と関連したりするような「怖い」ケースもある。
特に頻繁に声が聞こえるなど、同じことが起きているようだったら原因を甘く見ず、なるべく早めに心療内科や精神科に相談に行くことをおすすめしたい。
霊的な金縛りは客観的な証拠や裏付けがある?
さて、しかしながら今までの説明とは一線を画す形になるけれど、声が聞こえるとか、人の姿が見えるなど、その原因が明らかに医学や科学では説明がつかない場合がある。
これも間違いなく事実だ。
よく「夢枕に立つ」というように、昔から死んだ人が寝ている人のそばに現れて、金縛りになり、声を聞かせたり伝言をしたりする、という体験は古い時代からいくらでも言われている。
ただ、それでもこれまで説明したように金縛りには霊的なものの他、医学的にきちんと説明がつくものも多いし、現にそちらの方が圧倒的に多いという主張もあるようだ。
だから声が聞こえるとか、あるいは人が見えたなどと言っても、どちらが原因なのかは判断が難しいかもしれない。
でも、もちろんこう言ってしまうと、よく金縛りに遭うという方は余計不安に駆られてしまうことでもある。
ただ、一つの足がかりとして。
私も聞いたことがあるけれど、医学的な原因で起こる金縛りには声が聞こえる、音が鳴るなどの現象自体に
「意味が無い」
ということ。
なぜかと言えば、それはすべて単なる幻聴、幻覚にすぎないし、客観的にみて現実と何の脈絡も根拠もないからだ。
ところがすべてではないにしろ、霊的な金縛りの場合にはそうではない。
寝ているときに見た、聞いた、というその内容には、本当に証拠となるような客観的な裏付けなどがある場合がある。
例えば、こういう例がある。
「おばあさんが亡くなった直後、夢枕に死んだおばあさんが立っていて私を見ながら、『タンスの中におじいさんの写真があるから私の棺桶に入れてちょうだい』といわれた。
そして明くる日、おばあさんのタンスを見たら、確かに見たことのないおじいさんの写真があった。」
「死んだおじいさんが枕元に出てきて、『もうじきお前に男の子ができる』といわれた。その後妊娠がわかって病院で調べてみたら、身ごもっているのは男の子だとわかった」
難しいけれど、必ずしもこういうケースばかりではない。
中には医学的な原因によるものと同じく、何も脈絡や証拠もないような霊的な金縛りもあったりする。
けれど、どちらであっても言えることとして、まずはとにかく冷静になること。
怖いのは山々だけれど、それでも勇気を持つべきところは持つ。
そしてまた、信頼できる人に相談したりして、しっかりとそういう現象に向き合うことだ。
最後にぜひお伝えしておきたい。
(吉野博耶)