毎年高くなる30代独身女性の割合。
もちろん20代でも40代でも同じだけど、自分と同じ年代の30代女性の独身ぶりはさすがに身につまされる。
いろいろ統計をたぐっていくと、信じられないくらいの数字を見つけてしまう。
国勢調査でも未婚率という数字を上げていてメディアで問題視している。
30代で未婚のままでいる女性がこの先どのくらいの割合で結婚できるのか?
それを考えずにはいられない。
じゃあ結婚しないのは出来ないのでしないのか、しようと思わないからしないのか。
何が理由で未婚が多いのかを考えると、本当にゴチャゴチャしすぎて、それだけでも苦労だ。
だがどんなに理由を考えたとしても、肉体的に結婚適齢期と言われている20代前半までで結婚しなかった事については、子育てや家庭生活を考えると言い訳に過ぎないのではないのか?
厳しいようだが、自分たちの両親を含め、けっこう年長の方々から言われてしまうのがこの点だ。
仕事が忙しすぎる、出会いが少ないなど、自分からも言いたいことは山ほどあるのだが、若いうちに結婚しようと行動しなかったという理由でもろくも一蹴されてしまうのだ。
女性の生涯未婚率は現在10%あまり、私たちの世代ではさらに増加の見込み
30代独身女性が結婚できる割合の前に、生涯未婚率、つまり生涯独身となる可能性を見る比率では、10.61%となっている。
(生涯未婚率とは、45~49歳と50~54歳未婚率の平均値であり、50歳時の未婚率)
要するに現在50歳女性で10人に1人は一生未婚のままということだ。
だが、年々未婚率は上がっている事が知られているので、今30歳の女性が生涯未婚率の換算対象となる20年後の50歳では、この数字は当然上がって来るだろう。
ちなみに、現在のところ30歳の未婚女性の割合は41.47%。
35歳は26.03%、40歳は18.96%となる。
いずれもこうした数字は、年を追って全体的に高くなっているようだ。
(2010年度総務省統計局「国勢調査人口統計局」)
「自発的に」結婚しようとしない理由を主張しても、それで幸せになれるのか
40代、50代もそうかも知れないが30代独身女性がみずから進んで結婚しない理由を滔滔(とうとう)と述べる場合がある。
その中には一見確かに理路整然としていたり、大変説得力のあるものもあるのだ。
「結婚して子供が出来ても孤独な人はやっぱり孤独」
「結婚だけが女の幸せじゃない」
「経済的に不安定な世の中、結婚しても不安が増すだけ」
などがそれだ。
一方で、結婚したかったけど出来なかった、だから婚活を続けているというケースはそれより圧倒的に多い。
だから婚活業界が活気づいているワケだ。
だが、理屈を立てて将来のことを考えれば、もしかしたら一生独身でもよくはないか、と考えてしまうし、婚活地獄と言われるほど結婚の厳しさがある現状を考えれば、そうして一生を過ごすのもありかな、と心が揺れる女性も多いだろう。
ただ、知り合いで結婚して子供を持つ年配女性話したりすると、これらの問題は一挙に解決してしまう。笑
30代独身女性の割合が年々増加していることは彼女ももちろん知っているが、それに対して今の女性は“幸せをつかもうとして不幸をつかんでしまっている”みたいなことを言ってきたりする。
彼女はこんな事を言ってくれたりするのだ。
ちょっと列挙してみよう。
「結婚しようとしないでいて、結婚を問題視するよりも、一度結婚を経験して、その上で批判はすべきじゃないの?あまり女性に言いたくないけど、“一歩”を踏み出さずに引きこもっているような気がしてね」
「訳あって子供が産めなかったり、結婚して旦那がギャンブルや浮気、借金しまくったりしてそれで懲りてもう二度とゴメンだ、というならば同情もわくけどね、そうでなくてハナから一生結婚しないことに決めて生きても、すごくつまらないんじゃないの」
「結婚しないままよりもした後、どれほどに多くのことを経験するのか。口で言えないことだって本当にいろいろあるよ。
それを考えればやっぱり結婚はしないでおくというのはどんなモンだかね?」
「自分で生んで育った子供の顔を見るのがどんなに楽しいか幸せなのか、たぶんわかんない、わかろうとしないんだろうね。
子供は自分よりも大切。その気持ち、やっぱり生まなきゃわかんないよ」
50歳近くになって大学生の子供を持つこのおばさん、結婚したことを自慢するようでもあるのだが、なにか言葉ではなく、生理的に心に訴えてくるような話をするので説得力がある。
ちょっと辛口なのだが、人生経験というのはこんなイメージなのだろうか。
婚活と未婚率はイタチごっこか
だが現実的な話に戻れば、未婚率の割合だってこの先下り勾配のままだろうし、何らかの大規模な変化でもなければ私たちの老後だって大変なことになるだろう。
結婚しない理由を考えれば、頭のよい人ならば確かにスゴイ理由を言ってくるし、有名人や学者肌の人でそんなコメントをネットや情報誌で見かける事も多いはずだ。
だが、自分的に単純化して考えれば、往々にしてこうした声を発するに人にはある重大なものを欠いているかも知れない。
それが実践、経験だ。
婚活で結婚相手を追い求めても、思い通りには行かないイタチごっこ。
当分はこのまま変わらないだろう。
結婚できないことを理由づけることを負け惜しみとまでは言いたくはないが、だが競争社会で上手く順応するためには、そんな批判的な表現をがんばって乗り越えていくしかない。
苦労すればそれだけ実りも大きい。そう考えて婚活をがんばりたい。
(一ノ瀬絵美)