婚活疲れという言葉が流行している。
実際結婚相手を探し続けているのに、精神的にうまく出会いに結びつかないケースはいくらでも見られるし、失敗のたびに精神的には相当なつらさがある。
病院でも最近は、そんな婚活のうまくいかない女性、男性のために専門外来まで出来ている。私はそんな医療にかかったことはないが、それほど大変なのは実感で身に浸みている。
だが正直、知人の中には何度となくお見合いパーティーなどに出席してそのたびにうちひしがれたことから、うつになっている女性もいる。
そんな彼女を見たり、自身で実感する度思うのだが、なんだか今の出会いの仕方というのは私たちに合っていないんじゃないだろうか?
そう思えてくるのだ。
20代女性は婚活で引く手あまた、30代になるとそうは行かない?
35歳以上の女性については成婚率ががたんと落ちる。
そうでなくても25歳から35歳までの成婚率は非常に低く、現在のところわずか4%にも満たないという。
むしろ婚活で無事結婚までこぎつける方がまれなほどなのだ。
そんな現状を知っているからこそ30代、40代の女性たちは婚活疲れをおぼえて専門外来に通ってまでも出会いを続けるしかない。
婚活は失敗の連続 絶えきれずに精神的にダメージも受ける
そんな現状の中で婚活となれば何年もの年月をかけて、失敗するごとにうちひしがれる自分にムチ打って相手探しを続けなければならない。
婚活に必ず失敗はついて回るのだ。
だから、そんな失敗の連続に精神的に絶えられない人が出てくるのはムリもない。
このため、脅かすわけではないが、婚活疲れから、婚活をあきらめてしまったり、また精神的に病んでしまってうつやノイローゼにもなりやすい。
だから、そんな人々のために専門外来が出来たりしたとしても、結局は根本的な解決、つまりスムーズに相手探しが出来ることにはならないのだ。
この様に、病気になってまで出会いを続けなければ、4%未満の婚活成功者の中には入れないというのは、どう考えても何かおかしい。
私の周囲にいる知人や友人も同じ意見だ。
婚活疲労症候群を予防するためにはどうすればよいか
だが、そんな大がかりな問題提起をしたとしても、すぐに何か変わるわけではないし、そもそも政府レベルで出会いについて何らかのサポート態勢を構築したりしない限りは、全くの絵空事。
個人ではどうしようもないのだ。
ならば婚活疲れで、専門外来に出入りするほどの重度なダメージを負わないためにはどうしたらよいだろうか?
ただその前に知っておかなければならないけれど、どんなに自分を完璧にしても出会いというのはあくまでも縁。
縁があるか無いかにかかっているから、何の保証にもならない。
気を楽にするためには、かえってそういう風に開き直る必要もある。
極端な話、欠点だらけの女性でも結婚する可能性はあるし、現に大学時代の友人の中には婚活パーティーに行ってはベシャベシャ食べてばかりの彼女が、早々結婚したというケースもあるのだ。
本当に成功か失敗かは“神様の思し召し”だ。
男女が求める結婚相手のスペックを高望みする理由は、そのスペックしか信頼できないから
なぜ婚活が難しくなっているのか、その理由として女性と男性、双方が結婚相手に求めるスペックが高すぎて、マッチングがうまくいかないことが大きい。
男性は年収が600万円以上とか、女性は35歳未満というのがその典型の内だが、そんなスペックに該当する相手がきわめて少ないということが現実と離れてしまっているのだ。
だが、結局のところ、結婚というのは他人同士が結ばれること。
だから特別な感情を抜きにしたら元々信頼性をたやすく持てないし、その分相手への信頼性を確保するため、どうしても相手に求める条件が高スペックとなる。
私自身もそんな一人なのだが、だから高スペックを取りやめることは出来ない。
これが大方の人々のジレンマだろう。
本当に難しいのだ。
だから、ひとまずとして、そんな精神的ダメージを蓄積して婚活外来の対象となる婚活疲労症候群にかからないように過ごす必要があるだろう。
そのためには、
・痛みを分かち合える婚活仲間をつくる、
・失敗しても自分を責めすぎない。要するにがんばりすぎない、
・適当に休息を入れて、つまり婚活を休止して長丁場に順応する
という方法を考えていく必要がある。
特に仲間をつくるというのは重要だ。
互いに支え合って、長丁場を過ごすしかないし、よい情報も交換できる。
確かに今の成婚率は高いとは言えない。
どころか、ダントツに低い。
だがその中で成功している人がいるのも確かなのだ。
そういう希望の元で私も続けているし、他の方々もぜひよい仲間をつくって、がんばっていただきたい。
(一ノ瀬絵美)