婚活女子で、よく男性に要求する条件として年収の問題がある。
私も婚活はひとまずしているが、そうした彼女らがもてない理由が聞いて痛いし、身につまされることもある。
相手の男性に求める条件は独身の25~35歳、それでいて年収600万円以上が結婚の対象、というのはよく耳にするが、これがムチャな数字だということはOLをやっていた女性ならば肌で感じているはず。
ふつうではあり得ない年収なのだ。
そのあり得ない条件をめざして血眼になって男性を選別しようとする。
じゃあ、そんな婚活女子は極端なケースだとひとまず置いとくとしても、結局最適なお相手男性を見つけて結婚するためにはどうすればよいか?
ただ、男性に求める年収600万というのは女性の側にしてみれば高望みとは言い切れないところがある。
実際に結婚して子供を産み、家庭生活に入ればやっと余裕のある生活ができるギリギリの条件として示されているものに過ぎない。
だが今の世の中、そんな年収はおろか、その半分くらいの年収しかない家庭だって珍しくない。
それでもちゃんと家庭生活はできていたりするのだ。
このあたりが世の中の面白いところというか、複雑な部分だろう。
先に示した男性に求められる条件として、独身の25~35歳、それでいて年収600万円以上。
知っている方もいるかも知れないが、この条件を満たすのは、わずか4%もない。
男女の人口比率が一応等分として考えると、同じ年代の婚活女性がこの条件のままに男性を捜した結果、100人の内96人は結婚できないわけだ。
そんなはずはない、もっと結婚しているわよ!
と思う女性はよいバランス感覚だと思う。
結論からすればだ。
正直なところ今や年収なんて「時価」扱い。
だから婚活女子は、今この年収について、もてない理由をぬぐい去ろうとしているように思える。
つまり男性とか結婚について、他に新しい価値観を見つけようとしている婚活女子もいるようだし、結局もてない理由を考えた時、何が一番大切かということを本気で考えてみる、その時生まれるバランス感覚。
その充実が必要ではないだろうか。
こう書くとずいぶんおぼろげすぎるかも知れないが、おカネとか物質で結婚相手はつかまらない。条件にはなっても、一番大切な部分はそうした目に見えるものではないはずなのだ。
男性も女性も、誰だって欠点がある。
あら探しみたいにして結婚相手としての条件をほじくれば、どんな人物でも絶対どこかでアラが見えてくる。
その時、全てを受け止めることができるかどうか、というのは私の母のウンチクだ。
婚活女子がもてない理由は、だからもてないというよりは、互いに結婚する相手をどう考えていくか、によると思う。
でなければ先の数値通り、とんでもない数の独身男性や独身女性が蔓延することになってしまう。
実際私の知人の中には夫婦合わせて年収何と200万という女性がいる。
それでも何とか世間を渡っていて、仲むつまじそうだからスゴイ! 笑
一昔前、年功序列の終身雇用がスタンダードだった時代なら、企業に勤め続けている限りは実力があってもなくてもある年齢になればそこそこの収入はもてた。
これは事実だったようだ。
現に私の母が父と結婚したのも、その理由として父の勤続年数と収入なども考えていたという。
だが、問題は当時、そのていどの年収とかはごく一般的に当たり前の金額だったということだ。
企業に長く勤めていればその男性の堅実な人柄とか対人関係、更に信頼性など、年収とともに即結婚できる条件になれた。
ひとつの企業に勤め続けることで人間も成長できる、そんな時代があったようだ。
だから結婚について女性も男性もいろいろ考える必要がなかった。
婚活が大変楽だった時代と言えるだろうか。
だがこれからは結婚したい相手に何を求めるか、どうすればいいのかを婚活のスタート時点から考えていくことが求められるかも知れない。
価値観とかいう物も人によって相当に変わってくるだろう。
だが、視点や考え方を変えていけばそうした人たちも必ず意中の男性に出会えるに違いない。
私も婚活中の人間だけど、たとえば自分の両親の婚活がどんなだったのか、少なくとも「婚活に成功しているカップル」に違いない。
なので一度は根掘り葉掘り、成功の秘訣を聞いてみることをおすすめしたい。
(一ノ瀬絵美)