一生結婚しない女性が増えている。
もっと正確に言えば、一生結婚しないことに決めている女性が増えている、ということになるだろう。
30代になると、友人や知人にはやっぱり既婚で、子持ちの女性が多くなるし、それを見るたび何か肩身が狭い思いをするのは私だけではない。
そして20代に結婚したのに30代になってもまだ子供ができない、つまり不妊の状態でいる友人もいるが、同じように子持ちの友人を見るつど身につまされる、と話している。
こんなのはどこでも見られる女性のアクションだと思う。
そんな社会の中で堂々と一生独身!と叫ぶ女性も多くなっているので、それも当節の生き方かな、とも思えるようになって来た。
そして彼女らの主張を聞けば、確かに一面は“理路整然”なのだ。
アラサー独身女性にとっては頭の痛くなる大問題だが、独身のままで本当に幸せに一生をすごすことができるのか?
私の偏見かも知れないが、一生結婚しない女性、というより一生結婚しないことに決めている女性、彼女らの多くは社会の中でかなり良いキャリアを誇っていることが多い。
一生結婚しない女性のパターンは「結婚する必要がない」と「自分のライフワークに一生を賭ける」の2極か
そして彼女らのパターンの1つとして、結婚して男性に依存しなくても経済的には十分やっていける、高学歴で旦那はなくとも頭の回転も速く、交際も上手でそれなりの「男友達」に不自由しない。
そしてそうして付き合って男性の“品定め”に長けているために、なまじ結婚相手を考える時、“そうそういい男っていない”、“結婚すると何かと面倒な事が多すぎる”と達観しているので、結婚しない、というのがあるだろう。
もうひとつは男性交遊全然ナシ!仕事しか眼中になく、付き合いも希薄で一生を自分のライフワークに捧げようとがんばっている女性。
一生結婚しないと決めている「男性」と似ているかも知れない。
極端に2つの方向性に色分けしてしまったが、もちろん最近の傾向として一生結婚しない女性の主張は前者が圧倒的だろう。
女性が結婚相手の男性に求めるのは人柄・性格、家庭に関する考え方、自分の仕事に対する理解
だが今の世の中は、昔からの習慣的な考えを引きずってもいるので、男は仕事、女は家庭、という割り振りを考える男性は多いし、知人や昔の仕事仲間の男性に聞いてみてもほぼみんなそれを望んでいる。
そんなのは女性蔑視だ!という意見も聞いたことがあるし、一面真実をついているかも知れない。
そしてそのような主張がもっとも大きく形として現れているのが、結婚しないことに決めた女性たちの主張の1つかも知れない。
結婚してもしなくても後悔はする
私の主張ではなく、これは古代ギリシャ哲学者・ソクラテスだ。
ソクラテスは男なので、男目線から結婚を語っているが、この言い回しに続く
「結婚によって自由を失うことになる」
「結婚しないことで“命の継承”を放棄し、人としての最大の義務を果たせなくなる」
は、もちろん女性にも響くものだ。
自由の放棄、命の継承の放棄、どちらが自身にとって重いのか、というわけになる。
仕事の業績がダントツで、ノーベル賞でも取るくらいなら独身のままで一生を終える、そんなことだったら今の世の中でも納得されることは多いだろう。
でもキュリー夫妻も結婚していたしなあ 笑。
一生独身か結婚して家庭生活、どちらもメリットは有るかも
で、ハナシを続けると、ソクラテスは結婚の長所、結婚しないことの長所をこの後に続けている。
「結婚すれば命の継承ができて、そこに至福を見いだせる」
「結婚せずに仕事やライフワークによる業績達成をめざせば、それが後世の人々の利益になる」
ここで注目すべきは彼の言葉の中にあるものは、どちらであっても“後世への”何らかの継承をめざせ、ということだ。
つまり一生結婚しない女性は、強引な結論だが今生きている世の中、そして後世全体を自分の「家庭」と考えていけ、ということかも知れない。
何となく哲学してしまったかも知れないが(笑)、ようするに一生独身でいたい!という女性はそれなりの社会貢献を覚悟して決断しなくてはならない、ということだろう。
別にかしこまってそんなふうに思う必要がないかもしれないが、正直私のような平凡な女にとってはそこまでの気合いはないのがホンネだ。
だからいまだに結婚しないことを友人たちと一緒にぼやいている。
それがいいのか悪いのか 笑。
ただ、ちょっとまた視点を変えて。
E原さんのスピリチュアル談義ではないが、経験がこの世の学びになっているということだし、一生を独身で過ごしたとき、どんな世界が待っているのかを自身の身で確かめて見るのもアリかも知れない。
何かまとまらないけど、こんなところです。
失礼しました。
(一ノ瀬絵美)