白色ワセリンが今、熱い注目を浴びている。
同じワセリンの中でも白色ワセリンは精製度が高くて日本薬局方で指定されているほど信頼性が高い。
なのでその安全性もバツグンのため、基本的には顔などに塗っても心配ない。
使い方も至って簡単だ。
しかも今の乾燥して花粉症が蔓延している時期、この白色ワセリンは花粉症の症状をもピタリと抑えてしまうので、花粉症対策に用いる人も多くなっているほどだ。
しかも日本薬局方で認めている白色ワセリンの他、それ以上に精製度の高いプロペトやサンホワイトといった製品もある。
実際、スキンケア対策として花粉症を防ぐために顔に塗る時にはどうしたらよいのか、その使い方を見てみよう。
白色ワセリンは安全性も高い!食べても平気
その前に白色ワセリンがどれほど安全性が高いのか、心配な方もいると思うので、大まかにつかんでおきたい。
結論から言えば、食べても平気なほど安全だ。
実際、赤ちゃんにも安心して使えるのがこの白色ワセリンで、塗ったりした時にうっかり赤ちゃんが舐めてしまっても大丈夫とされている。
(もちろん多くの量を舐めてしまったら話は別)
その理由は、ワセリン自体が元々石油から作られる「油」のため、基本的に体に吸収されることがないからだ。
白色ワセリンはワセリンの中でも薬事法で日本薬局方から第三類医薬品に指定されているほど信頼性が高いし、皮膚科や薬局でもオススメの製品だ。
なお、ワセリンは精製度の違いによって現在4種類に分かれている。
一番純度の低いのが黄色ワセリンと呼ばれるもので、20世紀初頭までこれが主流だった。
だが精製度が低くて不純物も多く混入し、かぶれなどのトラブルが絶えなかった。
ワセリンの悪評はこの頃から固まって来ていたようで、「鉱物油」などとも呼ばれている。
その精製度を高めたものが白色ワセリン、その上には更にプロペト、サンホワイトがある。
プロペトなどになると眼科医が目の治療に使うほど信頼性が高いものだ。
なお、この二つは日本薬局方では認められていない製品だが、実際の医療現場でもそういう非常に繊細な治療で使われているあたり、その信頼性は確かだと言えるだろう。
白色ワセリンの使い方
白色ワセリンの使い方だが、多くの方は手の平にワセリンを付けて、顔の肌に馴染ませるように、手の平を顔に押しつけながら塗るという方法ではないだろうか。
それも正しいのだが、更に効果的な方法がある。
それは洗顔や入浴後、直ちに保湿のために塗ることだ。
乾燥肌になりやすいこの時期、放っておけば肌がかさかさになる人が多い。
特に空気に直接触れる顔は乾燥した空気に弱いものだ。
唇がかさついた時にも使えるし、ファンデーションでもいけるはずだ。
塗り方は上と全く同じ。
注意しなくてはならないのは、塗りすぎるとギトギト感があるので、塗りすぎないようにすること。
つまり、特に肌が元々乾燥していてかさついている方にとって言えるのだが、もちもちな肌を保つために肌が水分を一番多く含んでいる時を見計らって、そこにワセリンの“油の膜”をかぶせるのがよい。
もちもちな肌を一番維持する方法としてぜひ押さえておいていただきたい。
さらに入浴についてもう少しお宝情報をご説明しよう。
注意すべきは、洗顔もそうだが入浴の際は顔の油分を全部落とさず、少し残し気味にしておくこと。
また、入浴ではなるだけぬるいお湯にさっと入る感じにして、体を拭く時にもあまりゴシゴシと水分を落としきらない方がよい。
そして、お湯から上がったら5分以内に、直ちに白色ワセリンを塗ってしまうこと。
湯上がりはすぐに肌から水分が抜けやすいので、この辺は「時間との勝負」です。笑。
私は入浴で体を洗う時も、顔に限らず体全体油分を常に残すようにしていて、たとえばタオルで肌を拭いて洗うのではなく、手の平にボディソープや石鹸をつけ、手の平で体を磨くように洗っている。
効果はなかなか良いし、オススメの方法だ。
花粉症やアトピーの人も注目の白色ワセリンとワセリンの種類とは
そういうわけで白色ワセリンは、顔だけではなく体全身どこでも使えるし、使い方によっては花粉症の症状を大きく改善する効果もある。
日本薬局方が正式に安全性と効果の信頼性を持たせる意味が、このあたり如実に現れているといえるだろう。
実際私なども耳鼻科のクスリが切れた数日間、この白色ワセリンを顔や目、鼻の回りなど、肌の弱い部分に塗っておくだけで花粉症の症状を大幅に抑えることができている。
ただ、肌トラブルで言えば、70年代くらいまでは同じワセリンでも精製度が発達しておらず、不純物の混じっているものが多かった。
だからワセリンを顔に塗るなどすると肌トラブルが多かったなどと言う報告がこの頃に多く上がっていたようで、ある意味その当時の不安をいまだに引きずっている場合もあったりする。
当時そんな精製度の低いワセリンを食べてトラブルを起こしたと言う報告は聞かないが、合ったとしたらワセリンに含まれている不純物によるものだという可能性が高いだろう。
だが、それはあくまでもワセリン本体によるトラブルではなく、含まれている不純物に肌が刺激を受けて炎症などを起こしていたためで、今の白色ワセリンくらいの精製度になるとほぼそんな不純物による肌トラブルは心配しなくてよい。
白色ワセリンでも肌トラブルを起こしたら
白色ワセリンの顔へ塗る時の 使い方、塗るタイミングなどをそんなわけでざっとご説明してみた。
上の通り、白色ワセリンは精製度が高く、また基本的に油分だから体に染みこんだりしてトラブルを起こす心配もきわめて少ない。
もちろんだからと言って100%安全だと保証されるわけではない。
また白色ワセリンといえども微量ながら不純物が入っている。
だから特に肌の弱い方の中には、トラブルが出やすくなる可能性は捨てきれないし、特にアトピーの方は白色ワセリンよりも更に純度の高いプロペトなどを使用しているようだ。
なのでたとえばアトピーとか敏感肌の方は注意が必要だろう。
でも私の経験からしても薬局や薬剤の量販店ではほぼ白色ワセリンを勧めてくるはずだ。
一つには第3類医薬品として日本薬局方が認めている信頼性があるし、白色ワセリンよりも精製度の高いワセリンとなると値段も一回り張るようになると言うこともあるだろう。
なので万一そういう肌、特に顔の肌の弱い人が初めて使う時にはまず白色ワセリンから試してみて、具合がよくないようだったら更に精製度の高いプロペト、更にその上のサンホワイトを使ってみることよいだろう。
ただ、フトコロに余裕のある方だったら最初からサンホワイト、などと言う手もある。
サンホワイトでもふつうの化粧品の値段と比べたら大したことないし、“完熟サンホワイト”は確かにオススメ、というか、うらやましいです!笑
(増淵夕子)