タイトルのような経験は私ではない。
私などぜんぜん男性と縁がない方で、これは友人の内、私と同じ年齢で男性と今までうまくいっていたのに、男の二股がバレてブチ切れている女性のコメントだ。
私からすれば全くうらやましい友思えるのだが、それだけにいざ別れる都会ウ段になると、私もまた彼女のように半狂乱になるのかも知れない。
だが、そんな修羅場の中にいる彼女からこんなタイトルのように切り出されてしまい、何と返答して良いのかわからなかった。
悲しみのどん底にあるような彼女に対して、男性経験がほとんど無いような自分かがこういうのも申し訳ないことだが、もしかしたら彼女の方にも彼氏が他の女を向いた責任があるのかも知れない。
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だがこれだけは私もはっきりわかるのだが、女が男から甘い言葉を掛けられればやっぱり弱い。
男だけでなく、二股や三股をかけるのは女の方でもやっている場合がある。
もう古い話だが女子大生時代伝え聞いたことがあるが、他の大学の男子学生と四つまたを書けていたという女子大生がいた。
ただたんに“遊び”と言うにはどう弁護しても遊びすぎだというそしりは免れないだろう。
友人の彼女の説明では、男の方はまだつきあい始めて1年半、最初の内は相当熱心な求愛のアピールで、しかもご丁寧なことに以前他の女性とつきあっていたということまでも交際中に告白していたとのこと。
それを言いながら彼は友人に向かって
「君と会って初めて女性の優しさを知った」
「やり直そうと真剣なんだ」
と甘い言葉をかけ続けてきたとのこと。
一種の催眠状態に陥ったのかも知れないが、ほだされて一途になった女は怖い。
男の二股が発覚して密かに別な彼女がいるとわかっただけならまだしも、よく聞いてみれば別れると言っていた男の方がつきあっている女、実は友人を彼女にする前、3年4年とかなり前から変わらずつきあっていたようだ。
もちろん男が友人に言ったように別れる様なしぐさはしていない。
それどころか、男は仲良くその二股を掛けていた女と手をつないで東京のとあるデートスポットを白昼楽しんでいた。
それを友人の知り合いが目撃していたという。
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つきあっていた男にはすでに彼女、この事実を問い詰めて白状させたという。
彼女が怒り心頭だったのは想像出来る・・・と思いきや、事実は小説より奇なりというか、どうも彼女の口ぶりだとどこか弱気というか、それでも男と別れるけはいがないのだ。
一体なぜ?
その原因はどうやら、彼の弁解が非常に巧みで友人の心を巧みにつかんで話さないようなのだ。
私はであったことがないが、たまにこういう口の上手い、女心を熟知して巧みに女を渡り歩く男というのはいるのかも知れない。
まさに“甘言”なのだが、男の言い分だと、
「君にののしられても仕方がない。俺が悪いのだから。」
「彼女とは長い付き合いだが、今は恋人という考えは持っていない。というか彼女と手をつないでいても妹や子供と手をつなぐようなもので、今いきなり彼女と別れるとなるとその悲しみを思うとどうしても出来ない。」
「君だったら今の俺が、他の女と行けない関係にあることで悲しんでいるのだからわかるだろう。だから内緒で彼女と会ったりしたことはすまないと思うけど、なるだけ彼女の悲しみを激しくしないよう、徐々に美千代(仮名、ただし本名に近い)とは手控えるつもりだ」
なんだか言われてみればもっともな理屈も通っているような気がするし、友人の女補方も、別れると切り出す勇気が失せるようなことを言っていた。
彼女に勇気がなさ過ぎるのだろうか、結局のところ恋愛に未経験同然な私は彼女に何のアドバイスも出来なかった。
だが、男だって嘘泣きぐらいは平気でする。
いざとなればどんな言い訳だって思いつく奴もいる。
私が勤めていた元会社の同僚男性から聞いた話である。
女も優しすぎるとよくないのだろうか、なまじ子供もないのに母性を際立たせて優しく見える女ほど、こうした男性には格好な相手になるのかも知れない。
(一ノ瀬絵水)