SMAP の解散疑惑がひとまず収束に向かっている。
だがその影で、SMAPは長年行動をともにし、生みの母とも言うべき飯島三智マネージャーを失うこととなった。
スマスマの収録では5人のメンバーの前で号泣していたという。
彼女もかわいそうだし、大きな後ろ盾を失ったSMAPもかわいそうだ。
この先どんな苦難に遭遇するのか、事務所からどんな待遇をされるのかが心配だ。
言ってみれば彼らを支えるのは今後、SMAPのファンなど草の根のレベルで5人を見守るしかないのかも知れない。
【スポンサードリンク】
SMAPの元マネージャー・飯島三智さんは自分のクビと引き替えに、いったんはジャニーズ事務所脱退を決めていた木村拓也さん以外の4人の許しを請うたという。
芸能界は一般社会とは異なるオキテのような物もあるので、このあたり実際どんな駆け引きがあったのかはよく分からない。
だが紆余曲折はあったけど“無事に”彼らは事務所に復帰したようだ。
メディアはマネージャーとSMAPのメンバーが受けていた具体的な状況を伝えていない
ただ、当然のことながらマネージャーがまず所属事務所のタレントとともに離脱を画策していたということはもちろん、それが失敗した後で自分の退職と引き替えにタレントを事務所に復帰させる行為。
前代未聞ではないだろうか。
SMAPの面々と、飯島マネージャーがそこまで追い詰められていたとすれば、かわいそうなのはマネージャー一人だけではない。
メディアに流れない部分で相当他のタレントたちもいろいろあるのかも知れない。
実際、私も芸能界の事情には疎い方だが、それにしてもメディアやテレビでは盛んに連日この報道をしているのに、実際マネージャーとSMAPのメンバーが事務所内でどのような待遇を受けていたのか、全くといってよいほど報道されていないようだ。
ただ、飯島さんとSMAPが弁護士とともに密かに離脱を考えて了承を取り付けていた、という経緯から相当な待遇の問題があったのではないか。
そしてそれ自体が彼らの実情がどんなだったか、内情に詳しい人ならばわかるのかも知れない。
芸能界は元々「そういうところ」かも
そんな経緯にショックを受けたSMAPファンを中心に、先日ジャニーズ事務所の防止を解任するよう署名運動がスタートしたが、わずか4日で突然終了している。
SMAP解散騒動自体も異常な事態だったが、この署名中止の突然さもそれに勝るとも劣らないかも知れない。
一説には事務所の圧力ともとらえられているが、不明なままだ。
【スポンサードリンク】
だが、よくよく考えてみれば、芸能事務所とか芸能界というのは非常にグレイな世界だと言うこと。
私たちはそれを元々肌で感じていたはずなのだ。
署名活動の突然の中止の裏でどんなやり取りが発起人の周囲であったのかは知り得ないが、事務所側、またはそれに類するサイドから何らかのコンタクトがあったと見るべきだろう。
ファンにとっては残念かも知れない。
悲しいことだが一般の人々にとってはこのあたりが限界だともいえるだろう。
飯島マネージャーの有能ぶりはSMAPで明らか
SMAPの急成長と国民的アイドルにのし上がった陰には、確かに飯島マネージャーの奮闘努力もあるし、それだけ彼女が5人のメンバーに大きな愛情を注いできた証といえるかも知れない。
だが彼らがそういう風に活動出来たのは確かにそれを支えた事務所の努力もある。
事務所のお膳立てがなければマネージャーもSMAPも今の地位までのし上がれなかったのは事実なはずだ。
あくまでも公平な見方をすればこうなる。
だがそれでも飯島マネージャーとともに木村さんを除く4人は事務所を出て行こうとしたのだ。
事務所との間に相当な“何か”があったのは間違いないだろう。
ただ、そういうわけで、表に出ない部分が芸能界や芸能事務所に多いし、SMAPの解散がひとまず無くなった現在、それを持ち出しても手遅れなのかも知れない。
それよりも今回の解散劇で世間が注目した飯島三智マネージャーの素晴らしいマネジメントの才能には脱帽しきりになるしかない。
それがはっきりとわかったのは、彼女にはかわいそうだが今回全メディアが連日報道し、国民レベルでそれに釘付けとなった解散騒動だ。
厳しい裏事情を持つ芸能界、その筆頭的な事務所で彼女は驚くべき実績を積み上げたし、年齢を考えればまだまだ活躍できるチャンスは多い。
今後はIT関係の企業で代表取締役に就任するという情報もあるが、元々お嬢様タイプで育ちのよい、という評価だった彼女、ある意味芸能事務所よりも向いている環境ではないかとも思う。
むしろ今まで以上に敏腕を発揮してくれることを期待できるのではないだろうか。
SMAPと別れてしまったことは大変つらいかも知れないが、今回の騒動、事務所側にとってもファンや世論が大きな影響力を持つことがわかったはずだ。
メディアはマネージャーの責任を問う論調が相変わらず続いているが、多くの国民はメディアが事務所の影響を受けていると考えているし、必ずしも真実を報道していないことも周知だ。
飯島三智マネージャーが土壇場で自分の退職と引き替えに4人を事務所に戻す努力を通して見せてくれた日本人的な潔い身の引き方、身を捨てて仁をなそうとした様な振る舞いには敬意を表すべきものがあるかも知れない、と考えてみたい。
(吉野博耶)