婚活女子が痛い様子。
男の立場からも正直その真剣ぶりには同情するのだが、それでもあそこまでやってはちょっと、というくらいの感想が上がっている女性が確かにいる。
私もワインパーティー形式の婚活パーティーでそんな女性を見た経験があって、“総当たり”タイプのバーティーでもあったにかかわらず、その女性とかち合った時には悪いと思ったけどパッパと自己紹介して次の女性に移ったことがあった。
女性からすればいいかげんすぎると叱られそうだが、よく見ると自分の横の男性も同じような対応だったし、暗黙だが男性陣はそろって避けようとしていた。
たいていこんな“目立つ”婚活希望者がいたりするようだ。
女性だけではない、もちろん男性だって婚活は苦しんでいる。
だから、
婚活のハナシで何か記事を書いたらどう?
ということをWoomedia主幹の増淵ゆう子さんから求められたところ、男の視点で女性の婚活ぶりを語るのも目先が変わって面白そうだ、ということで話してみよう。
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で、今の婚活のシステム、よくよく考えてみたら日本人の精神的な特質からすでにかなり離れているのではないか?
というのが私の考えだ。
ずいぶん大上段になってしまうが、この話は後で語るとして、まず婚活中の30代女性、つまりこのWoomediaの読者層の女性になるが、大体自分より年長でも5歳上、年下も増えているがそれでもやはり5歳年下の男性などを狙っているのが大半。
統計上ではそうなっている。
30代婚活女性にとって年下男性を相手に選ぶのは幻想にすぎない
しかしながら年下男性が年上女性と結婚したがるというのは、確かにこの頃増加傾向にあったとしても相当特殊なはずなのだ。
なぜならたとえば私より年上だと確実に女性は35歳以上になる。
そうなるとまず壁となるのが出産という行為。
だから男の方では年上の30代女性は狙わないものだ。
そうなると、結局流行だから、と30代女性が自分より年下の男性を結婚相手に選ぶのは、安直すぎると言うしかない。
でも、じゃあそれなのになぜ年下男性と結婚する女性が増えているのか?
こう問いかける婚活女子の方たちは多いだろう。
それはその女性に、他の女性に見られない長所とか、抜群の相性の良さ、そしてあえて言うと、ふつうの恋人以上に心の安らぐ部分が女性にあるはずなのだ。
そして男の側からすれば、これは避けたいと思う痛い30代女性の特徴。
なまじ仕事もバリバリできて、世間もかなりよく知っているため、事務処理的なハイピッチで自分のところに巡ってき来る男性を「切り捨てて」いく。
一見淑女的でしとやかなのだが、私が見た女性はそんなしたたかそうな彼女だった。
友人の話も総合すると、こういう女性は多いらしい。
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ただ、当然のことながら彼女たちも好きでそんな行動を取っているわけではない。
将来を真剣に考えて、生まれる子供の幸福などを考えればむしろ当然とも言える行為だろう。
日本人は狩猟民族ではない
ここで実は、一番冒頭に述べた、またタイトルにも書いたのだが、日本人はもともと婚活という行為に向いていないのではないだろうか?
婚活はそもそも結婚したい男女が互いに自分で相手を選ぶ、相手をライバルからもぎ取る、という行為だ。
その基本には必ず“闘い”、“争い”がある。
実のところ、こうした習慣は日本人のように共同社会で培ってきた隣人との和をめざす民族との習慣とは全く逆で、むしろ狩猟民族を祖先に持つ欧米人的な発想とおなじではないだろうか。
これは私でなく、元京都大学教授の故・会田雄二教授(1916~1997)の説なのだが、日本人は元々自分から他人に闘いを仕掛けて利益をもぎ取るという行為は大変ヘタなのである。
いろいろ異論があるかも知れないが、外国人、特にアメリカ人の男性がガールフレンドを作る行為の方が、日本人よりもよっぽどスマートだというのは、私も間近で見たことがあった。
一方、古い時代から日本人は、子孫を繁殖させるために、自分たちの性質にとって都合のよい方法を編み出してきた。
それが信頼できる第3者を介して互いに結婚相手を紹介してもらう、昔でいう見合い結婚だ。
今でもお見合いパーティーなんていって盛況だが、基本的に昔の見合いと今のお見合いパーティーは、信頼できる仲人が基本的にいない。
いるところもあるが、それらは結婚希望者の経歴や履歴書、つまり書面のみを元にして良さそうな組み合わせを考えているにすぎない。昔の仲人とは違ってはるかにクールだ。
今の婚活、確かに女性側も男性側も相手に高望み、ハイスペックを望んでばかりいる。
だが、将来を見据えればそうするしかない。
他に心から信頼できる根拠がないからだ。
私が一番言いたいのはこの点だ。
だから結局痛いのは女性だけではない、男性もだ。
そして万一婚活の場でそんな女性、男性を見かけたからといって決して他人事ではないだろう。明日自分がそうなるかも知れない。
もちろんそれでもみごとに成功して結婚した方々の体験談を参考にするのも十分に意味があるとも思う。
信頼できる第3者を通じて結婚する方が簡単かも
だが、もしも婚活に行き詰まった時には一つの発想として、こんな希薄な人間関係の中だからこそ、ちょっと付き合いが古くなったりしても自分の信頼している人たち、たとえば卒業した中学高校の先生や、旧友、先輩そしてやめた会社の上司あたりに折り入ってお相手探しを相談してみたらどうだろうか?
中には面倒見のよい人もいるかも知れない。
そうした人との関係も新たに築くこともできるかも知れないし、メリットだ。
百聞は一見にしかずではなく、百の履歴書を閲覧するよりも1人の信頼できる人物からの知恵の方が確かな場合も多いと思う。
自己責任だが、思い立ったら吉日で、ぜひ試してもらいたい。
(吉野博耶)