不幸にも彼氏がこんなに自分勝手な人だとは思ってもみなかった。
もうほとほと疲れた、という女性は30代になると意外と多くなるようだ。

せっかくの縁だったけれど、こんな自分勝手な彼氏とはこの先やっていくのかと思うとよけいに疲れた気持ちになる。

友人に聞き回ればそんな彼氏とは別れるべきだ、といわれるけれど、いったん付き合って同性などしてしまうと、自分勝手さにいくら疲れたからと言っても別れるという究極の選択を断交するのはやっぱり迷う。

それに自分だって年齢的にこの先良い男性に巡り会えるのだろうか？
別れた後のことを考えれば返ってそんな心配が頭をもたげてしまうのだ。
いろいろ思案のしどころ。

迷うけれど、迷うことは決してムダにはならない。
サジェスチョンとして考えるヒントをそういう女性にお送りしよう。

自分勝手に疲れたら悩みを共有！彼氏に自分のホンネをぶつけよう！

まず、恋愛していると独り身でいる時よりも気持ちが軽やかになるかと言えばあながちそうでもない。

それどころか、彼氏が出来たら出来たでいろいろとせわしないはず。
それこそ自分勝手ほどではないにしろ、毎日の生活に疲れた、疲れたと嘆くはずだ。

彼氏の方も、付き合っている女性に安易に満足して寄りかかってしまう分、例えば同棲などしている内に必ず我が強くなって自分勝手になる。
経験者の話を聞いても自分の体験を振り返っても間違いない。

だから交際相手のわがままっぷりとか自分勝手になってしまうのは、ある意味二人の間の心の負担が一方にばかり行ってしまっている証拠になる。

同棲などと言うと、どうしてもお互い慣れないものだから、男と女でもいわば二人の“力関係”。
これが結局は気持ちの重圧を一方に偏らせてしまうのだ。

しかも悪いことに、なまじ親しくなった関係だけに、片方はもう一方に遠慮なしになってしまうもの。

公平に言えば女性が男性への場合もあるかも知れない。
けれどとにかくそなると、相手への思いやりとか遠慮などは薄れてしまう。
しかもだんだん慣れてくるにつれ、“当然の形”となって定着してしまう。

だから荒療治になるけれど、まずは彼氏に自分がそういう都合良すぎる女ではない、ということを膝をつき合わせてたっぷり言い切ってしまうこと。

「そうじゃない、私は貴方のことが好きだから今の今まで我慢して耐えていたんだ！だからこんなに疲れたんだ！」

泣いて叫んで言っても良いと思う。
彼氏の目を開かせる努力をこうしてすること。
その勇気を持つことだ。

自分が本当に貴方に疲れた、貴方のその自分勝手がどんなに辛かったか。
それを切々と話せば良い。

別れるかどうかは、そう貴方に詰め寄られた彼氏の出方次第になるだろう。

彼氏の自分勝手を暴走させたままにした女性にも責任が？

ただ、そういう風にお互いのいびつな関係に疲れた女性について私もいろいろ思ってしまうことがある。

結局その自分勝手さ加減を嘆いてそれに振り回され、ほとほと疲れた、というのは一つには女性の方が過度に忍耐していると言うことがある。
これも確かに間違いは無いはずだ。

だがもう一つ、結局なぜ彼氏がそういう風に、彼女を自分の思い通りに出来るという考え方になってしまったのか？
そのいきさつが問題のはずだ。

わがままに自分はもう疲れた、自分勝手さ加減にもうダメついて行けない、とサジを投げる気持ちには心から同情したい。
けれどもそんな二人の関係になってしまう前に、なぜウマく彼氏の暴走を止めることが出来なかったのだろうか？

女性の方が温和でしとやかすぎるせい？
それもあるかも知れないけれど、もう一つ、彼氏をいわば自分の子供のように放任してしまったと言うことは無かっただろうか？

もしくは今、自分のしている仕事とか趣味について、彼氏という男性の目から見ていささか後ろめたいようなことを手がけている、それで貴方は強く意見できなかった、そういうことだってあるかもしれない。

 

女性だったら知っておくべきだが、男性は一旦特定の女性を自分の彼女にした場合、その彼女が他の男性としゃべったり仲良くしているのを極度に嫌う。

私もOL時代にそういう男性の独占欲というのは本当に身をもって知ったことがあるけれど、ある意味女性が嫉妬するよりも強いものがあったりするから怖い。

例えば同棲の場合、よくあるのが出費のやりくりを助けようと女性がパートやバイトをしたりすることもあるけれど、その仕事が男性客相手の飲み屋などになると、男性はもの凄く不愉快になる。

別に男女の仲になるわけじゃないのに、といくら説得してもダメ。
「俺はゼッタイそんなもの許さん」
みたいに言われて強引にやめさせられてしまった友人女子もいた。
それで結局中途で仕事を辞めたので、思った収入にもならなかったという。

言っておくがその彼女の彼氏も経済的に大変なはずなのは百も承知なはずだった。

だが、これが男性というものだ。

女性から見れば確かに自分勝手かも知れないが、あくまでも彼女をしっかり自分のものとしてつかんでいたい、という男性特有の本能的な部分でもある。
そういう男性自身の性癖を知らないで、女性の方が自分の思考だけを中心に考えれば疲れた状態は治らないはずだ。

彼氏がいると、結局自分の自由が制限される。
見方によっては確かに自分勝手とも映るだろう。

でもそれは上の通り、男としてしょうがない部分もある。
どこまでそれを認めるか？
それはあくまでもお互いの関係が対等になることで見えてくるはずだ。

初めから疲れたら迷うことなく別れることも大切に

ただ、私は別に男性の肩を持つ気もない。
中にはずいぶん無茶な自分勝手を通したり、「この人常識無いな」みたいに身を引きたい男性だって多い。

個人的には私はいわゆる“オタク”風な男性は苦手で、そういう人はなかなか付き合って思いっきりゴーイングマイウェイ。
こちらの都合とか困惑など、言っても聞かない人もいる。
（OL時代、同僚にそういう男性がいた。変に喜怒哀楽がずれていてメンヘラみたいだったから普通の同僚としてもゴメンだった）

一見イケメンで見栄えが良さそうな男性だからといって中身がどうなっているかは分からない。
ヘタをすれば付き合った当初から自分勝手さ加減に疲れたともらしてしまう。

そのうち慣れるよ、みたいに友人たちに背中を押してもらっても、よけいに心がすさンでくるようなときには要注意だ。

そういう時にこそ本当に別れることを勇気を持って決断することも大切になる。
どうかじっくりと彼氏の見たくないところまで観察すること。

そこで何が貴方に見えてくるのか？
しっかりと正視することも大切だ。

（一ノ瀬絵美）