男性不信に陥るルートは様々かも知れない。
そんな時、自分がどれだけ傷ついているかチェックして、心のキズが癒えるのをじっと待つしかない。
自分一人を愛してくれていると信じ切っていた男性に裏切られて、浮気されたり二股をかけられているとしたら、誰だって心はボキボキ折れてしまう。
そこから上手く立ち直る人も入れば、できない人もいる。
そういうことが見た目で自分自身や他人に確認できればよいのだろうけれど、男性不信は心のキズ。その自覚があるかないか見極める手立てがない。
そのためにもチェックは必要になる。
そのチェック、実際どういうやり方がよいのか見てみよう。
男性不信になりやすい人は恋愛の経験値が低い
一概には言えないけれど、ひとまずの共通点がこれ。
男性不信になりやすい女性の典型的なケースをまずいうとすれば、恋愛をあまりしたことがない、そしてものすごく穏やかで不足の無いような家庭で育ってきたような人に多いようだ。
だからまずはじめのチェックポイントとして、そういう男性不信を疑う場合、自身が今までどういう恋愛経験をしたのか、 子供の頃からの家庭生活はどんな風だったのかを振り返って診るとよい。
恋愛経験を積んで何度か複数の男性とそういう関係を持ち、それなりに別れた、振られたという痛い思いを積んできていると、それにある意味耐性も出来てきたりする。
また、家庭の方でも豊かな愛情の中で育ったりした人は、精神的なショックにも耐えられたりするものだ。
元々心にキズのある人が初めて付き合った男性に二股をかけられたり別な彼女が出来てしまったりすればトラウマが残って、それが固定化されて男性全体に対して不信感しか持たなくなるようになる。
言い換えれば周囲の男性に対して常に警戒し不信の念を持つことで、砕けた自分の心を守ろうとしているのだ。
だがそういう自分の心に壁を張り巡らしてひとまず難を逃れられたとしても、結局一時的なものでしかない。
もしもその女性が私たちと同じような婚活世代だったらイヤでも男性と向き合わなくてはならない。そういう心の壁をどこかで取り去る決意も必要なのだ。
男性不信をチェックするときは客観的に確認してもらうこと
そういう男性不信の酷い女性になると、いわば体や動作が拒否反応を示すこともある。
自分が振られた、浮気された男性の名前を思い出したり人に言われたりするとすごく表情が硬くなったり、平静な気持ちではいられなくなってしまうことも多い。
中にはいきり立って
「あの人の名前いわないで!」
と逆上する女性だっていたりする。
自分の一番傷ついた相手の男性のイメージや名前など、実の当人が目の前にいなくともそういう女性は連想に非常に敏感になるのだ。
だから自分一人でチェックしようとするとどうしても強迫的な固執とか偏りも出てくるし、逆にやりたくないことをやらずじまいにしようとすることも考えられる。
なのでむしろ公平な目で見てくれる友人とか第三者に頼んでやってもらうとよいだろう。
チェックの仕方の実際だが、精神分析医がやるように静かな場所で語りかけるようにして過去の出来事を掘り出す用にしても良いし、それが辛すぎたり、適切な場所や時間がなければ何気ないチャットの中でも気づく人は気づいてくれるものだ。
同じ女性で、周囲にそういう信頼の置ける人がいたりするならそれが一番おすすめだろう。
自覚のない人は後で性格にゆがみも
自分自身でさえも困るのはそういう男性不信が重度になってしまうとか、自分では自覚症状がないとかいう場合だ。
そういう人になると、自然に治されていくか、または半永久的にトラウマとしてそういう心のキズが続いていくかのどちらかだが、今の世の中のように何かと多忙で落ち着くヒマもないような生活の毎日を送っている女性の場合、癒される時間というのも限られてくるから、そういう男性不信がいつまでも潜行する可能性は決して小さくない。
そうなると深刻な事実として、性格のゆがみなどにもかかわってくるようになる。
第一結婚を目的に彼氏を捜している女性にとっては、それこそ大きな壁となる。
そういうものがないかどうか、一番のチェックポイントとして理解しておかなくてはならないだろう。
チェックした後はどうすればよいのか
まれかも知れないが、もしもそういう男性不信が病的なまでに大きくなっていて、それこそ手が震えたり冷や汗が出てくるなどの心身症のような状態だったら迷わず心療内科を訪れた方がよいだろう。
そこまで行かなくとも誰かにチェックしてもらって、確かに男性不信なところがある、という女性に特にいいたいのだが、チェックして自他共に確かにそうだと分かったとしたら、その後どうすれば良いか?ということも大切だ。
単純だがその回答、男性不信を改善する努力に目を向け、実行してみることだ。
改善する方法はいろいろいわれていたりするが、そのうちでも次の3つの方法がよいようだ。
1.すぐに恋愛に結びつけるのではなく、幅広い男性との接触を考える。
極端な話、ボランティアで老人の男性達の介護やケアに携わって見るのもよい。
人との出会いというのは重宝なもので、そういうありきたりの人との交流の中で気づくことも意外と多いのだ。
2.時間をかけること。
男性不信はすぐに治るようなものではない。
あくまでも恋愛の経験値が不足の問題が横たわっている。
だから極端に言えば、何度かそういう男性との接触を考えるのも手だ。
かといって男性不信の人にとってすぐにそういうことは出来づらいから、少し時間をおきながら、濃厚な付き合いを避けてメル友くらいの薄い交際から入ってみるとよい。
その関係だけで終わっても良いだろうし、むしろ最初のうちはそういう控えめなアクションをおすすめしたい。
3.信頼できる友人や知人を増やすよう努力すること。
実はこれが一番大切で、男性不信に陥っている人は愛情に飢えすぎているあまり、相手の男性にいわば過度の信頼を置いてしまってショックを受けたのが大方の原因だ。
その背景には、自分の育った家庭とか学校、職場などであんまり信頼の置ける同僚や友人などを造っていなかったことがあるだろう。
でもそういう人ほど愛情や友情など、信頼関係に飢えている場合も多いのだ。
なので簡単につくれる範囲から初めてそういう心を許せる同性の友人、知人をつくるよう努力していくと良い。
SNSでつくるのも良いだろうし、そういう交遊がオンライン上でできたらお互いに参加する何らかのイベントで会う約束などをするなどして交友範囲を徐々に広げるのだ。
決して焦らず、徐々に進めるのがミソだ。
男性不信は人とのつながりの中で治せる
同性でも異性でも、人同士の交流がどんどん希薄になっている現在、男性不信になる女性が増えているし、いまチェックしてみて何ともないという人だって近い将来そういう苦しみに陥ることがないとは言い切れない。
だが結局のところこれを克服できなければ社会生活はできなくなるし、婚活も結婚もムリになる。
もちろんだからと言って慌てたり焦ったりしても心の病のことだから、自分の思い通りに改善できない場合だって多くなる。
治してくれるのは時間だし心の平静が大切になる。
そして何より、そういうときには信頼できる人をつくって頼ること。
「自分だけが何で?」
とか、
「自分一人で治そう」
と思って孤立した状態で仮に治せても、心は不健康なままなのだ。
だから頼るべきときには頼る。
だから恥ずかしいことではないと私は思う。
そういう人間関係の中で癒していくのが一番にちがいない。
(増淵夕子)