友人の結婚式に行ってきた。
だがその友人というのも実のところ私よりも年下。
私と同じ30代なのだが、結局私よりも早くゴールインを決めている。
お呼ばれされて嬉々として式場に参列下はよいが、服装に何を着ていくか、ちゃんと結婚式のドレスコードを守って未婚者らしく大人しめにしていたのに、それでも何か他の来席者らからささやき声を感じて微妙な気持ちになってしまった。
結婚式の出席も何回かあるし、その大半は友人の結婚式だ。
早い友人は20代前半で結婚していたし、今回の友人のように30代前半でようやく結婚した時にも、お呼ばれされれば断ることなく毎回参加している。
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結婚式の服装も、特に女性で30代などになると、未婚か既婚かでずいぶんと出席する方も何を着ていけばよいのか、神経の張り詰め方が違うと思う。
もちろん既婚者の方が気楽そうに構えていて、私の友人の内今回の結婚式に参加した女性もいたけれど、小さい子供たちを連れてきて、子供たちがむしろ結婚式に花を添えていた様だった。
私はと言えば上のとおり、友人というドレスコードを守って無地でちょっと目立つ程度の明るい色のドレスを着ていったのだが、何かそれでも場違いな気がした。
場違いと言うよりは気後れを感じていたのかも知れない。
未婚という言葉が気になっていて、しかも結婚式を挙げているのは年下の友人。
結婚年齢が上昇傾向だとはいいながら、自分で変に思い込んでしまうのか、社会の慣習がそういう風に思わせるのか、変に堅くなっていた。
結婚式はなかなか普段会えない友人たちにも顔を合わせることができて、独り身で寂しい思いの私にとってはオアシスのようなものだったが、それも年月が経つ内に微妙に立場が変わり、それにつれて何か怖じ気づかせる気持ちが自分の中にできているようだ。
ただ、式場には幸いというかやはり友人で、私と同い年や年上でありながら未婚の女性もいた。
救われたとばかり彼女らと式の間中一緒にいたのはいうまでもない。
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そんな私たち独身女性が集まっていると、結婚して小さい子供を連れていた友人女性が笑顔で寄ってくる。
彼女とも久しぶりの再開で、お互い仲がよかったままだったので和気あいあいだった。
その彼女は、結婚生活や子育ての苦労をしげしげ語っていて、すごく毎日大変そうな話もしていたのだが、もちろん私たちが未婚のままでいることに気を使って、苦労を大げさに話していたにちがいない。
彼女の服装はママらしく、地味なツーピースだったが私たちのドレスよりも屋や大人びた様子だった。
「女も30代になると、未婚と既婚とで着るものもかなり違って来ちゃうね」
とは未婚の友人のセリフ。
でも、結婚した方の友人は、話してみれば以前の結婚前の彼女とぜんぜん変わっていない、相変わらずちょっとばかり天然なままだ。
結婚式、次回また友人が結婚する時に出席したら、今回未婚だった友人もすでに彼氏がいるというから、ゴールインしているかも知れない。
私はと言えば、今のところ企業秘密。
でも結婚しているかどうかは別として、服装もどうやらさすがにもう若々しすぎるイメージは避けて、もっと大人しめの女性を装った30代として姿を現すに違いない。
友人と会えることでお互い喜び合えるし、情報交換もできる。
年齢のことを考えればキリがないけれど、ポジティブに考えて友人と会って楽しめるチャンス。
今後もそう思いたい。
(一ノ瀬絵水)