常識が薄い、自己中、他人を悪く言おうとする人は女、男に関わらず見かけるものだ。
だがこういうタイプの人、特に女の自己中だと自分に自信がないあまり、仕事に没頭する姿勢をあえて見せたり、周囲の人を低く見て口出しするようだ。
そういうことで、仕事に自信がない気持ちをカバーして埋め合わせようとする傾向がある。
そしてまた、私たちと同じような結婚や恋愛を意識してくる年齢の女でありながら、なかなか彼氏を作ったり、出会いに向かう勇気がない、自信がない。
でもよく考えれば、こういう自己中な意識、とりわけそういう態度が鼻につく女が仕事の場や身近にいるとはいえ、私たち一人一人もけっこう持ち合わせている性格ではないだろうか?
いろいろ考えることが多いし、本当に今の私たちの年齢にとって、何が一番大切なのか?
それをしっかり見つめるために、少し語ってみたい。
恋愛に自信がない女?自己中とともに自分の仕事一筋な態度を見つめ直す必要も
自己中というのは、男でも女でも自分に自信がないばかりに、自分を高く見せて周囲を低く見たい、そういう意識の表れということが多い。
結局そういう性格は周囲から嫌われる元なのだが、同時にまた気づかないうちに私たちはそういう自己中に陥りがちかも知れない。
仕事のできない人に限って自己評価が高い女になってしまったり、上から目線で同僚に話しかけたり、結局はそういう風に何とか自分の至らなさ、自信がない自分を無意識、意識的にかかわらず補い続けている。
恋愛についても同じことが言えそうだ。
仕事の方が恋愛よりも大事、というのは確かに現実的にそうなのかも知れない。
だが見方を変えれば、彼氏などを作ることができないからそういう自己中な態度や仕事に逃げてしまっている。
そういう見方もあるかも知れない。
ただ、個人的な意見として、そういう考え方になるのはもっともなこととも言える根拠があるように思えるのだ。
それがまた逃げ道なのだが、何しろ私たちよりちょっと年齢が上になって、30代後半から40代前半までの女の結婚できる比率を見ればわずかに1%。
要するに婚活しても成功するのは100人に1人。途方もなく小さい。
だから普通に考えれば、本当に自分が結婚できるかどうか自信がないのも当然なのだ。
単純に考えて100倍もの倍率を勝ち上がって蹴落として、やっと結婚にこぎ着けられる。それが私たちの年代になってきている。
数値だけで結婚できるかどうかを決めるのは、それこそ私もはっきりと自信がない。
けれど、婚活中の女の1人として、どうしてもそういう厳しすぎる現実に背を向けるわけにも行かない。
その結果、どこかでやっぱり心のゆがみみたいなものが出て来て、自己中の温床になるのではないだろうか?
だから、こういう実態を考えるにつけ、確かにこれから先、そういう途方もない倍率をかいくぐって恋愛に成功し、結婚にこぎ着けること。
それは聖書の文句ではないけれど、ラクダが針の穴を通るような厳しさだろう。
ただ、それはさておいても、恋愛に対しては確かにそういう厳しさが仕事の時とは
うって変わって待っていることとなる。
そしてその厳しさ、今更言っても遅いかも知れないけれど、絶対以前から婚活を始めた女として分かっていたはずなのだ。
今、それを持ちだしても遅いかも知れないけれど、結局そういう仕事一筋で居すぎた、そういう自分自身を見つめ直す必要があるかも知れない。
仕事を辞めたら嫌われ度、自己中のレベルが分かる?
私も一時期、仕事している時の自分が一番幸せ、みたいな気持ちがあった。
自己中とまではいかないと思うけれど、そういう職務に対してのセンスとか、自分なりのウンチクや思考なども芽生えていたりした。
だがあることがきっかけで勤め先を辞めることになり、今まで培っていた(?)仕事に対する、そして自分自身に対しての自信がない女に成り下がってしまった瞬間がある。
いったん長年いた職場を退職しまうと、その時のノウハウはふつう使い道がなくなる。
そして残るは、お恥ずかしながら慢心と自己中だった自分に正面から向き合わされる、そういう時があった。
収入に困って以前、短期間バイトをしていたことがあった。
けれど、あの時は全然今までの知識も役に立たない、それ以上に変にプライドが高いみたいに見られていたのだろう、同僚のバイト学生や年配の人たちにも受けが悪かった。
本当に今でも反省しなくてはならない、と後悔している。
自信がない女である自分、結局仕事が奪われれば、残るは自己中という、心のゆがみが残った様なものだったにちがいない。
自己弁護になるけれど、私はまだ程度の軽い方かも知れない。
中にはある意味“人格が破綻している”様なレベルの人がいたりする。
OLで勤めていたとき、確かにそういう印象を持つような同僚や上司がいたりした、と語る友人がいるが、その話を聞くと生々しく私自身の勤め人時代を思い出させるのだ。
そういうレベルになると、本当に目つきまで怪しげになってくるから怖い。
自信がない女はどうやって自己中を治す?
仕事に入ると、現実的には良くあることだが、そういう人たちと机を並べたりすることになる。
仕事の種類にもよるけれど、デスクワークで一日中オフィスでべったりPCや書類に張り付いていると、肥大化するストレスとともにそういうタイプの同僚や上司が周囲にいると、どうしても鼻につくようになってきてしまう。
だれでも自分に100%の自信があるわけではないと私は思う。
だから裏を返せば多かれ少なかれ、自己中に陥るというのは誰もが持つ性格のワナだろう。
恋愛、婚活に自信がない私も仕事に没頭するばかりしていた。
というか、恐らくは恋愛以外のことに没頭することで、つかみ得ない婚活の成功から逃げていた。
それでいて、同じような仲間の中には、女子会と言ってはそこで自分の恋愛論を蕩々と述べる友人もいた。
本当に、私も含めてだけれど心が弱い。
だから自己中になってしまうのだろう。
そういう自信がない女であることをやめたい、と願うならば、そして自己中を何とかしてクリアしてしまいたいならばいったいどうすれば良いだろうか?
一つの提案があるとすれば、まずは小さな成功を積み上げていく。
それで成功体験を作り上げて徐々に自分に自信を持たせることだろう。
これはもちろん恋愛でも同じことが言える。
仕事でもそうだけれど、いきなり究極の成功を目指すのではなく、まずは最初に小さい、それこそ間接的な出会いの場で良いから和気藹々と多くの男女と語らう環境に自分を置いて、そこで自信がない自分を徐々にやめていくことだ。
これは私が仕事をしているときにふと思いついたことだけれど、今私の中で、そういう直接的でなく間接的な婚活の方法が一つ、有望な方法として膨らんできている。
それこそ自己中、自己満足と言われればそれまでなのだが、まずはすぐに結婚相手をかんがえるのではなく、職場恋愛とか学生結婚などを考えても分かるように、不特定多数の中で健全な、そして自然な出会いというのは持ちやすいはずなのだ。
もちろん職場でそういう出会いが期待できればそれがベストかも知れないけれど、スポーツでもボランティア活動でも、多くの人の集団の中でそういう出会いを見つけられるよう努力してみれば良いのではないだろうか?
そしてそういう中で、おそらく同時に自分のような自己中、自信がない女や男の人にも出会うこととなるにちがいない。
それを今度は客観的に見ることができるし、そういう人たちを反面教師にして自分の性格屋台度を見直すきっかけにもなるだろう。
自己中というのは孤独によって生み出してしまう心のバランス欠如だと私は思う。
だからこそそういうものを治すには、集団の中の1人として自分をそこに置いて、できるだけ勇気を持って自分を見つめ直してみる必要があるにちがいない。
増淵夕子