千鳥ヶ淵というのは東京でも花見、つまり桜見物の名所として名高い。
最寄り駅で有名なのは東京メトロがあるけれど、JRでもアクセスできる。
桜並木などが満開時期、東京で花見を楽しむ方の中には千鳥ヶ淵の周辺に詳しい方だけとは限らないと思うので、そういう最寄り駅、JRの情報も含めて体験談と一緒に語ってみたい。
千鳥ヶ淵は他の桜名所とすごく異なる点もあるけれど、逆にとても魅力あふれる場所になる。
千鳥ヶ淵へのアクセスは3通り!最寄り駅は東京メトロとJR東日本
桜が開花する時期なると、私などはなるべく早めに花見に行こうとする。
とりわけ東京都内だったらそういう時期を見計らうのは混雑を避けるために大切だ。
桜見物の花見でおすすめの千鳥ヶ淵は、最寄り駅が3つある。
それぞれ路線も違うから、下にお伝えしてみよう。
1.JR東日本「中央線(総武線) 市ヶ谷駅」から徒歩15分
2.東京メトロ「東西線 九段下駅」から徒歩10分
3.東京メトロ「半蔵門線 半蔵門駅」から徒歩10分
ちなみに、「1.」の市ヶ谷駅は他にも「東京メトロ 有楽町線」が乗り入れている。
どちらかというと地下鉄特有の出口が分散している分「JR東日本の駅から降り立つよりはほんのちょっとだけ距離が短くなるかな?」くらいの差がある。
私は毎年最寄り駅としてJR・市ヶ谷駅より一回り近い東西線の九段下駅から訪れる。
道は靖国通り、つまり神保町から市ヶ谷に一直線に伸びる広い幹線道路を市ヶ谷方面に歩けば良いだけなのですごくわかりやすい。
また、このルートを通ると千鳥ヶ淵に至る前に右手に靖国神社、左手に皇居を望みながら歩くことができる。
下の地図をご覧になればお分かりだろう。
また、九段坂の途中で皇居の田安門があるからここをくぐり、北の丸公園も訪れることができる。
要するに一番「お得な」ルートなのだ。
九段坂はちょっときついけれど、もしも最寄り駅をえらべるのなら、ぜひJRや半蔵門駅でなく、九段下から訪れてはいかがだろうか。
なお、千鳥ヶ淵はその九段坂を登り切ったあたり、靖国通りの右側に靖国神社の石垣が続く中、左側に「カフェ・エミル」があって、その手前の左手に延びる小径がそれになる。
そぞろ歩きの花見だけでなくシートも可能?食事の場所が意外と少ないから注意!
でも考えようによっては、上のどのアクセス方法でもそこそこ歩く必要がある。
そして花見シーズンになると確かに大勢の行楽客が千鳥ヶ淵を訪れる(100万人超)が、実のところこの桜見物の名所での花見のフォームは「そぞろ歩き」。
つまり桜並木の木の下でシートを広げて飲み食いする、というあの宴会パターンではない、というイメージが強い。
確かにこの場所は皇居のお堀の一部。
その周囲に延びる約700mの間が桜を見物する場所になるが、基本的に細く長く延びる場所になるから、あまりそういう行為は禁止されているとかになっているのかと思ったらそうでもない。
千鳥ヶ淵、つまり「千鳥ヶ淵公園」でシートを広げて場所取りやピクニックでお弁当、という行為はちゃんと許可されている。
ただ、難しいのはなまじ東京のガチ中心なため、周囲には学校や官公庁、オフィスビルなどしかない。
つまり食べる場所がない、というわけだ。
だからあらかじめ自分たちで飲食物を持参する必要がある。
そしてどの最寄り駅からもそこそこ歩くので、本当にピクニックのような花見になる。
または楽天など、通販サイトでケータリングをオーダーしておくというのも一つの方法になる。
なお、「食べるところがない」とひとまずお伝えしておいたけれど、「靖国神社南門」交差点(靖国通り)のあたりには、多少レストランなどが軒を連ねているところもないわけではない。
だがとにかくすごく大勢の行楽客が訪れるから、期間中はそういう飲食店はすべて満席になってしまうと思ってよい。
だからほとんど“現地調達”が無理、と言うべきだろう。
ただそれでも花見シーズンには靖国神社の境内に飲食店もあるし、屋台も出る曜日もあったりするようだ。
靖国神社に詣でながら、そこで食事をするとよい。
千鳥ヶ淵の桜は壮観!
千鳥ヶ淵を訪れるとしたとき、最寄り駅がJR市ヶ谷駅になる方は多いと思う。
九段下駅とともに、市ヶ谷方面から来るときにも上り坂がある。
九段坂よりは緩い上り坂だけれど、その分距離も伸びることとなるからあらかじめ承知しておいていただきたい。
だが千鳥ヶ淵は、他の名所では見られないような雄大で感動的な景色に出会える。
私がここを東京の他の桜名所よりも推す理由は、そういう他では見られない光景を目の当たりにすることができるからだ。
桜が満開になる時にここを通ると、土手に咲いた桜がお堀に覆い被さるように咲く。
その花吹雪が靖国通りはもちろん、お堀の水面にも落ち、すごく雄大な風景を作ってくれるのだ。
お堀の土手はピクニックなどできない急傾斜だけれど、あの桜並木は花を蓄えた枝が堀の上に覆い被さる様子は皇居だからこそ見られる様な壮大な光景になる。
そしてもちろん、千鳥ヶ淵の緑道だって桜が満開時には桜並木でトンネルができ、そこを歩く気持ちは大変ロマンチックだ。
そんなわけで、千鳥ヶ淵の花見について、JRなど最寄り駅の情報も絡めてお伝えしてみた。
なにぶん東京の一番中心に当たるため、花見客がピーク時には殺到するから、時間をなるべく早朝や午前中にしたり、週末を避けて平日に訪れてみるような工夫をするとよいだろう。
千鳥ヶ淵の端、半蔵門駅寄りの所には「千鳥ヶ淵戦没者墓園」がある。
靖国神社と一緒に戦没者の方々のご冥福を祈ることもぜひおすすめしたい。
(増淵夕子)